社会・文化

日本中に衝撃が走った安部元総理銃撃事件

週末を控えた金曜日の日中に衝撃が走る

週末を控えた金曜日の日中、日本中に衝撃が走った安倍晋三元首相の銃撃事件。

8日午前11時30分頃、奈良市の近鉄大和西大寺駅前で、参院選の応援演説に立っていた安部元首相が職業不詳の山上徹也容疑者に拳銃で銃撃された。

安部氏が演説を始めて約2分半後、パンパンと乾いた銃声が2回聞こえた。

1発目の後は話し続けていた安部氏だが、2発目の後、その場で倒れこんだという。

奈良市消防局などによると、安部氏は背後から撃たれた後血を流した状態で倒れ、心肺停止で意識不明。

ドクターヘリで橿原市にある奈良県立医科大学病院に搬送され、現在集中治療室で治療を受けている。

安部氏の容体は右の頸部に銃創や出血、左胸には皮下出血があり、深刻な状態であるという。

現行犯逮捕された山上容疑者は銃撃後、銃をその場に置き取り押さえられた。

現場は「救急車呼んで!」「看護師資格ある人はいませんか?」などの声が飛び交い、AED(自動体外式除細動器)を持って駆けつける人や、ショックを受けたのかその場で倒れる人もいて騒然となった。

現場となった大和西大寺駅前は、近鉄奈良線と京都線が交わる奈良市の中心となる駅の一つで、駅前のロータリーは、選挙の際に街頭演説が行われる場所として知られている。

自民党安部派の関係者によると安部氏の当初の予定では、今日は長野県で演説を行う予定だったが、昨日になり各地の選挙情勢などを踏まえ、自らの派閥の所属議員が力行している奈良県や、派閥議員が地方組織の会長を務める京都府などを訪れる日程に、急遽変更していたという。

今朝羽田空港から奈良県入りした安部氏は、奈良市での街頭演説を行った後は京都府に移動し、夕方に埼玉入りするという日程だった。

事件後の経過や政府の対応

消防庁のまとめによると、午前11時31分に奈良市消防局に通報があり、救急隊は11時32分に出動、11時36分にはドクターヘリを要請。

午前11時37分に救急隊が現場に到着し、17分後の11時54分に安部氏を搬送した。

その後、午後0時9分にドクターヘリに引き継ぎ、0時20分には搬送先の病院に到着した。

岸田首相は、銃撃が起きたときは山形県にて参院選の応援演説中で、午後は福島県と京都府に向かう予定だった。

安部氏銃撃の一報を聞いた岸田首相は、正午頃演説を取りやめヘリコプターで帰京。

午後2時半頃に首相官邸に到着した。

午後2時45分頃、首相官邸前で囲み取材に応じ、「現在、懸命の救急措置が行われている。まずは安部元総理大臣が何とか一命を取り留めていただくよう心から祈りたい」と語った。

さらに、「今回の犯行の背景はまだ十分に把握できていないが、民主主義の根幹である選挙が行われている中で起きた卑劣な蛮行で、決して許すことはできない。最大限の厳しい言葉で非難する」と述べた。

自民党の遠藤利明選対委員長は滞在先の山形県寒河江市にて、「暴力を許してはいけない。大変な怒りを覚える」と話した。

また、安部氏の銃撃を受け、政府は午前11時45分頃首相官邸の危機管理センターに官邸対策室を設置した。

自民党安部派は西村康稔事務総長を現地に派遣。警察庁は、午前11時40分に警備局長をトップに対策本部を設置。

情報収集に当たっている。

山上容疑者とはどんな人物なのか

警察当局によると、調べに対し山上容疑者は「政治信条以外で安部元総理大臣に不満があり、殺そうと思って狙った」という趣旨の供述をしているという。

押収された銃は手製のものだと見られる。

現在は職業不詳の山上容疑者だが、防衛省関係者によると2002年から2005年頃まで3年間、海上自衛隊に勤務していたことがわかっている。

現在は、奈良西警察署で事情聴取を受けており、続報が待たれる。

自民党関係者の目撃証言

銃撃現場には30人ほどの人が集まっていた。現場にいた自民党関係者の証言によると、「安部さんが話し始めてすぐ銃声が2回聞こえた。」

「大和西大寺駅近くのバスターミナルで、街宣車の上ではなく、平場に台を置き演説していた」という。

「(山上容疑者が)撃ったのは後ろから。数メートルから10メートルほど離れたところに男が立っていて、すぐに取り押さえられた。後ろは道路だった」との証言もある。

また、「目の前で起きたことで、まだ呆然としており、信じられない。撃った男は静かに近付き、逃げるそぶりもなかった」という。

街頭演説に立ち会っていた堀井議員によると、「聴衆は両脇の歩道にいた。演説を行っていた背後は車が停まっていたので、聴衆が立たないようにしていた」と明らかにし、「演説の最中は、皆が同じ方向を向いていた」と、当時の状況を説明した。現地では、15人ほどのスタッフが、演説を聞きに来た人達の整理に当たっていたという。

現場にいた人達の目撃証言

発砲が起きた直後、近くにいたという人達からは、「安部元総理が普通に演説していた後ろから男が来た。1発目は大きな音が聞こえただけで人が倒れることはなかったが、2発目が撃たれた瞬間、安部元総理が倒れた」

「花火のようなドーンという音が2回聞こえた。犯人はピストルよりも大きいものを抱えていて、走ってきた警備関係者5人ほどに取り押さえられていた」などと話していた。

Twitterでも数々のツイートが寄せられているが、多くの国民が安部氏の回復を祈るとともに、今後の捜査の行方を注目している。

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