デビュー40周年の中森明菜、待望の再始動発表
突然のTwitter開設と再始動の発表
8月30日、突如開設されたTwitterのアカウントのツイートが大きな注目を集めた。
今年5月にデビュー40周年を迎えた中森明菜のアカウントである。
「いつも応援してくださるファンのみなさまへ。ご無沙汰しております。中森明菜です。今の自分の言葉でお手紙を書きました。読んでいただけたら嬉しいです」とツイートし、手紙の画像が投稿された。「いつも応援してくださるファンのみなさまへ」と題した手紙の全文は次のとおり。
「長い間、ご心配をおかけしており申し訳ありません。ほんの少しですが、体調が良くなってきましたので、この度、お手紙を書かせていただこうと思いました。今年2022年は、デビューをさせていただいてから40年になります。デビュー40周年として、何らかの活動をと日々体調と向き合ってきておりましたが、まだ万全な体調とは言えません。ゆっくりになってしまうと思いますが、歩き出していきたいと思いますので、どうか見守っていただけると嬉しいです。また、再始動に備えて、新たな個人事務所を設立したことを併せてご報告させていただきます。今後は新しいウェブサイトakinanakamoriofficial.comにて情報を発信させていただく予定です。一方的なお知らせになってしまい大変申し訳ありません。何卒よろしくお願いいたします。2022年8月30日中森明菜」 。
手紙の最後に手書きで書かれた名前は、本人の自筆と見られる。

ファン待望の復活宣言に大反響
手紙にも記載されていた新しい公式サイトには、「この度、私中森明菜は、個人事務所HZ VILLAGEを設立いたしました。2022年8月より、所属がFAITHからHZ VILLAGEに変わっていますことをここでご報告させていただきます。」と報告。
「現在のファンクラブから、新しいファンクラブへの移行案内につきましても、2022年12月を目処にこちらでご案内させていただきます。その他の情報についてもこちらで発信をさせていただく予定です」としている。
さらに、「ゆっくりゆっくりになってしまうと思いますが、これまで支えてくださったファンのみなさまへの感謝の想いを原動力に歩き出す中森明菜をあと少しだけ見守っていただけると嬉しいです」とのメッセージが掲載されている。
中森明菜と言えば、1982年にデビューした“花の82年組”と呼ばれる人気アイドルの中でも、代表的存在。
それどころか、日本レコード大賞を1985,1986年の2年連続受賞、人気テレビ番組『ザ・ベストテン』(TBS系)で1位を獲得した回数歴代トップなど、数えきれない記録や受賞歴を誇り、昭和の歌謡史に名を残す大スターである。
しかし、2018年から体調不良を理由に活動を休止していた。
デビュー40周年を迎えた今年は、7月にNHK総合で、1989年のライブ映像が『中森明菜スペシャル・ライブ1989 リマスター版』として放送。
土曜日の夕方にもかかわらず4.6%の視聴率を記録したほか、Twitterのトレンド1位になるなど再評価や再注目が高まり、復帰待望論が連日ネットニュースを賑わせていた中での、今回の復活宣言。Twitterのアカウントは、開設2日でフォロワー数42万に迫り、前述した復活宣言のツイートは約47万の“いいね”が付き、リツイートは11万を超える大反響を巻き起こしている。

光と影の芸能生活40年
1982年5月、シングル『スローモーション』でデビューした明菜。
7月にリリースされた2枚目のシングル『少女A』が大ヒットし、大ブレイク。
続く3枚目のシングル『セカンド・ラブ』が11月にリリースされると初のチャート1位に輝き、70万枚以上の売り上げを記録。
以降、卓越した歌唱力と表現力で、アイドルの枠にとどまらない大活躍で、80年代を駆け抜けた。
1989年7月には、当時交際していた近藤真彦の自宅で自殺未遂を起こし、約1年間活動を休止。1990年に復帰し、カバーアルバム『歌姫』シリーズが話題を呼んだり、安田成美とダブル主演した月9ドラマ『素顔のままで』が高視聴率を記録したり、活躍の幅を広げてきた。
しかし、復帰以降は事務所やレコード会社の移籍を繰り返したり、2010年に帯状疱疹を患ったことを理由に無期限の活動休止をしたり、トラブルやスキャンダル報道も多く、80年代のように思うような活躍をすることは叶わなかった。
活動休止を経て、2014年に復帰すると、同年末の『NHK紅白歌合戦』に出場。
翌年リリースしたシングル『Rojo -Tierra-』が20年ぶりにオリコン週刊シングルチャートでベスト10入り。
同年、6年ぶりのアルバムも発表し、その後もディナーショーの開催など活動を活発化させていたが、2018年から再び活動を休止していた。

今後の活動に高まる期待と心配する声
YouTubeなどをきっかけに、幅広い世代に昭和の歌手の活躍を目にする機会が増え、若い世代の間でも昭和歌謡や80年代アイドルが人気となっている現在。
当時、圧倒的な存在感でトップと走り続けていた明菜の復帰待望論は以前から多く聞かれていたが、今年のデビュー40周年をきっかけに、ネットニュースで名前を見ない日はないくらい盛り上がっていた。
そんな中での活動再開にインターネット上にも喜びの声は溢れ、年末の『NHK紅白歌合戦』への出場を期待する声も多い。
しかし、ファンの中には明菜本人の体調や気持ちを1番に考え、無理はしてほしくないという声も聞かれる。
まずは、活動再開の一報を喜び、今後の動向に注目しつつ、無理せず本人が望む1番よい形でゆっくりと活動を再開していくことを温かく見守ろう。
