浦和のショルツが日本でプレー続行へ ACL制覇に貢献
Jリーグ浦和レッズのデンマーク人DFアレクサンダー・ショルツが来季以降も浦和でプレーする意向を明かした。
母国メディアのインタビューで「日本でもっと長くプレーしたい」と語った。
アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で史上最多3度目の優勝を果たした浦和にとって、リーグ制覇やアジア連覇を狙う上で心強い戦力となりそうだ。

ショルツとホイブラーテンの堅いセンターバック
ショルツは2021年夏の移籍市場でデンマーク1部のミッティランから浦和に完全移籍した。
移籍金は50万ユーロ(約7000万円)だった。
2021年8月から浦和でリーグ戦に出場すると、すぐにセンターバックとしてレギュラーに定着。
189センチの高さと対人の強さを生かした守備は安定感がある。
2022年4月からのACLでもグループリーグの最終節以外の全試合に先発出場。
決勝の相手だったアル・ヒラル(サウジアラビア)はサウジアラビア代表が多く名を連ねる強敵で、浦和は守勢に回る時間が長かった。
それでも、ゴール前でショルツが体を張り、アル・ヒラルの攻撃を跳ね返し続けた。
4月30日のアウェーでのファーストレグを1-1で、貴重なアウェーゴールを奪ってセカンドレグを迎えると、5月6日の真っ赤に染まった埼玉スタジアムでは後半3分に奪った1点を守りきり、2017年以来のアジア王者を掴んだ。
セカンドレグでは浦和のボール支配率はわずか29%だった。
それだけボールを相手に持たれても、粘り強い守備と終了間際のGK西川周作の好セーブで競り勝った。
ショルツと共にセンターバックを組んだマリウス・ホイブラーテンの存在も大きい。
アンダー世代のノルウェー代表歴があるホイブラーテンは今シーズンから浦和に加入。
移籍金は95万ユーロ(約1億4000万円)とされる。
開幕から第9節までリーグ戦はフル出場し、ACLの決勝ではフリーキックから相手のオウンゴールに繋がるヘディングを合わせた。
ショルツとの強靭なセンターバックコンビについて、ホイブラーテンは
「お互いリンクできて成長している。
僕らだけでなく、中盤やウインガーも、もの凄いハードワークをして相当な距離を走っている。
組織として守りが強くなり、キーパーの周作も、もの凄い存在感を見せビッグセーブをたくさん見せてくれた。
それが理由で我々の組織を崩すのは相手に難しさを与えている、このまま向上していけると思う」と語る。
母国メディアに「日本は住みやすい。レベルが高い」
ショルツはACL後に母国メディア「TIPSBLADET」のインタビューに応じ、「僕はここで続けたい。日本でもっと長くプレーしたい」と浦和でプレーを続ける意思を語った。
「こんなに住みやすい国で、リーグも本当にいい。このクラブにいることが幸せだ」と日本での暮らしに満足している様子。
Jリーグのレベルについても「(デンマークの)スーペルリーガよりレベルが高い。下位のレベルがとても高く、日本のリーグで最下位にいるクラブがスーペルリーガで簡単に適応できる」と評価している。
FC コペンハーゲンから獲得への関心も報じられていたが、ショルツの思いは日本でプレーする方が強かった。
現在30歳のショルツ。
浦和はクラブワールドカップにも出場するため、そこでも高いパフォーマンスを見せてくれそうだ。

試合消化数少ない浦和は上位うかがう
浦和は5月9日時点でリーグ戦では5勝2敗2分の勝ち点17で8位につけている。
ただ、ACLがあった関係で他のチームよりも試合消化数が3試合少ない。
首位のヴィッセル神戸は勝ち点26。
浦和はリーグ戦はここ7試合負けがなく、上位進出をうかがう。
今後、水曜開催が増えてリーグ戦の日程を消化していくため、スケジュールはタイトになるが、ショルツが主軸の堅守をベースにACL優勝の勢いは続くとみられる。
