エンゼルスが25得点の球団新記録で大勝
野球のアメリカ・メジャーリーグでエンゼルスは24日(日本時間25日)、敵地でロッキーズと対戦し、28安打25得点の球団新記録の猛打で25-1と大勝した。
メジャーでは49年ぶりの先発全員安打全員打点も記録。連敗を3で止めた。

3球連続本塁打で兜の鍬形外れる
エンゼルスは2回に3連打などで2点を先制。
そして、3回に打線がつながった。
トラウトがセンターオーバーの137メートルの本塁打を放つと、ドルーリーとサイスも続けて初球を打ち返して柵越えを連発し、三者連続本塁打。
しかも、「3球連続本塁打」というメジャーリーグでも3年ぶりの珍しい記録だった。
この回はモニアクも2ラン本塁打を放ち、計4本塁打、打者16人の猛攻で、1イニングに13得点は26年ぶり3度目の球団タイ記録となった。
4回も打者一巡と快音が続き、4回までに23得点以上を重ねる1922年のカブス以来、101年ぶりという記録も作った。
6回にも1点を加えて24得点の球団タイ記録に並ぶと、8回には無死一、三塁でウォードの三ゴロの間に1点を加え、球団新記録の25得点とした。
フィル・ネビン監督も「みんながストライクゾーンに来たボールを積極的に打った」と納得の出来だった。
3回の3球連続本塁打などで、エンゼルスがホームランのセレブレーションに使っている兜も立て続けに登場。
繰り返し選手にかぶされる中で、兜の鍬形が外れてしまうハプニングもあった。

大谷は打点と本塁打で両リーグトップに
大谷翔平は2番・指名打者で出場。
7打数1安打1打点。3回2死一、三塁でチェンジアップを右前に運ぶ適時打を放った。
この日の時点で60打点とし、25本塁打と合わせて両リーグトップタイとした。
ロッキーズの本拠地のクアーズ・フィールドは標高約1600メートルの場所にあり、気圧が低く空気抵抗が平地より少なくなるため打球が飛びやすく「打者天国」と呼ばれる。
とはいえ、前日は大谷とトラウトが本塁打を放った「トラウタニ弾」が飛び出しながらもエンゼルスは4-7と敗戦。
一転して打線がつながり記録的な勝利となった。
20得点差で連戦負け越す不名誉記録も
しかし、エンゼルスは25日(日本時間26日)のロッキーズ戦は3-4で惜敗。
4併殺と好機を生かせず、前日からのあまりの変わりぶりにネビン監督も
「野球はクレイジーだ。
昨日は打線が爆発したけど、金曜日と今日は残塁が多かった」と切り替えるしかなかった。
大谷は2番・指名打者で出場し、6回に高めの真っすぐを左中間へはじき返し、適時三塁打。
4打数2安打1打点の活躍で61打点とし、両リーグ単独トップとなった。
本塁打25本も両リーグで単独首位。
ただ、エンゼルスにとっては、ロッキーズとの3連戦は1勝2敗と負け越した上に、不名誉な記録も作ってしまった。
前日に25得点で大勝し、3連戦でエンゼルスが加えた得点は32。
一方のエンゼルスは12だった。
エンゼルスが球団新記録を作った1イニング13得点の方が多く、合計で得点差が20もありながら負け越した。
米スポーツ専門局「ESPN」のデータでは、ロッキーズからすると3連戦を得失点差マイナス20で勝ち越したことになり、MLB史上、連戦に勝ち越したチームの得失点差で2番目に大きなマイナスという。
最も大きいのは1897年のルイビル・カーネルズがシカゴ・コルツとの連戦に得失点差マイナス23で勝ち越したことがある。
エンゼルスは現在、ア・リーグ西地区2位。
ウルシェラ、ネトとけが人が相次いだため、メッツからエスコバル内野手をトレードで獲得し、ロッキーズからもムスタカス内野手を獲得。
積極的な補強でポストシーズン進出を目指す。
今季は大谷がエンゼルスとの契約最終年のため、大谷の契約延長に向けてはポストシーズンに進めるかどうかが、鍵を握る。
