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ブルース・ウィリスさんが認知症と診断 治療法のない型

 「アルマゲドン」や「ダイ・ハード」などの人気映画で知られるアメリカの俳優ブルース・ウィリスさん(67)が前頭側頭型(ぜんとうそくとうがた)認知症と診断された。

元妻で女優のデミ・ムーアさん(60)が自身のインスタグラムで明らかにした。

2022年3月に俳優を引退していたブルース・ウィリス
2022年3月に俳優を引退していたブルース・ウィリス

元妻のデミ・ムーアさんが公表

 ウィリスさんは失語症を理由に2022年3月に俳優を引退していた。

ムーアさんはインスタグラムにビーチにたたずむウィリスさんの写真を投稿。

 「2022年春にブルースの失語症を公表して以降、彼の病状は進行し、より具体的な診断を受けました。

前頭側頭型認知症(FTDと知られています)です。

残念ながらコミュニケーションの問題はブルースが直面する一つの症状でしかありません。

つらいけど、やっとはっきりとした病状がわかって安心しました」とつづった。

 引退前から症状は悪化していたといい、2021年公開の「アウト・オブ・デス」の撮影時には、ウィリスさんが長い台詞を覚えることが困難だったため、監督が台詞を短くすることもあったという。

 前頭側頭型認知症は、脳の前方部にある前頭葉や側頭葉などが正常に機能しなくなり、日常生活に支障が出る状態。

前頭葉は理性的な行動や、人の気持ちを考える、物事に興味や関心を持ち続けるなどの機能をつかさどる。

 しかし、前頭葉がうまく働かなくなることで、性格の変化や社会性の欠如、同じことを繰り返すといった行動がみられるようになる。

 75歳以上で発症するのはまれで、65歳未満の比較的若い人が発症するケースが多い。

大部分が50〜60歳代で、70歳までに発症するという。

意欲の低下などから他のうつ病などの精神疾患と見分けるのが難しいこともある。

今のところ、薬などの治療法は確立されていない。

 進行は止められないが、記憶の機能の障害はあまりなく、道に迷うことは少ないなど、わかってきていることもある。

ダイ・ハードでハリウッドスターに

 ウィリスさんは1955年に西ドイツで、ドイツ人の母、アメリカ人の父のもとに生まれた。

ウィリスさんが幼い頃にアメリカに移住した。

 高校では演劇部に所属。

大学でも演劇部に入り、中退して本格的に俳優を目指すようになる。

ニューヨークやカリフォルニアでキャリアを積み、1988年に公開された「ダイ・ハード」で主人公のジョン・マクレーン役を演じ大ヒット。

1990年代に「ダイ・ハード3」まで続編が公開され、ウィリスさんはハリウッドのスター俳優に。

1998年公開の「アルマゲドン」は世界的な大ヒットとなった。

 私生活では、1987年に女優のデミ・ムーアさんと結婚。

3人の娘が生まれた。

しかし、2000年に離婚。

ウィリスさんは「自分が父親や夫としての役割を果たしていなかった」と振り返る。

その後、2009年に再婚し、もう1人娘が生まれている。

 ムーアさんはウィリスさんと3人の娘と、2022年12月に休暇を一緒に過ごした様子をインスタグラムに投稿するなど、良好な関係を続けている。

「私たちは家族」とつづり、ウィリスさんが犬を抱いて笑顔を見せて娘たちと写真に収まる微笑ましい様子がみられる。

ドラえもんに扮するおちゃめな一面も
ドラえもんに扮するおちゃめな一面も

日本ではCMでドラえもんになったことも

 ウィリスさんは日本でも高い人気があり、多数のCMにも出演している。

2000年に日本コカ・コーラの缶コーヒー、ジョージアや、2011年にダイハツのミライース、2020年にはソフトバンクとドラえもんのコラボCMでドラえもんに扮し「お父さん犬」とも共演した。

 ドラえもんとして屋根を突き破って白戸家に現れたり、頭にタケコプターをつけてCGで空を飛ぶなど、渋いながらもお茶目な演技を見せていた。

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