韓【BTS】活動休止を発表した背景とは?今後はソロ活動に専念
トップアイドル【BTS】突然の活動休止発表
6月14日、大人気K-POPグループ【BTS】が活動休止を発表した。10日にはアルバム「Proof」をリリースしたばかりの彼ら。
今回の発表は、自身のYouTubeチャンネル「BANGTANTV」で本人達から直接発表された。今後はソロ活動に専念していくという。
1時間にわたる動画の中でメンバーのSUGAは、「解散するわけではありません。7人離れて過ごす時間はメンバーにとって大切な時間なのだ」とファンに向けて、決してネガティブな内容ではないのだと語っていた。
さらにJ-HOPEは、「メンバーとも話し、少し離れてそれぞれが別な場所で輝くからこそ、またくっつけると思う」とも話している。
BTSのメンバーにとって今回の活動休止は、解散にむけた活動休止ではなく、あくまでも前向きな理由から決断した結果だという。
JUNG KOOKは、「個人個人が良い時間をたくさん過ごし、いろいろな経験を重ねることで一段と成長したBTSとして戻ってくる」とファンに向けて、ソロ活動を応援して欲しいと伝えている。

活動休止を発表した背景
「Dynamite」「Butter」など世界的大ヒット曲を生み出したBTS。しかし今回のグループ活動休止発表には、彼らなりの葛藤があった。
10日に発売されたニューアルバム「Proof」で、BTSのグループ活動の第一幕が終えるとメンバーは話している。しかし実際には2020年にリリースされた楽曲「ON」が彼らにとって、第一幕の終わりであったのだという。
YouTube動画の中でRMは、「世の中に何かを言いたくて活動を始めたが、ON以降どのように活動していけばいいかわからなかった。」と話している。
さらに「Dynamite」の楽曲まではBTSらしさがあり、チームという感覚があった。
しかし「Butter」や「Permission to Dance」の楽曲が発売されるも、自分たちがどのようなチームなのかわからなくなっており、作詞をするにも何を伝えていけばいいのか、どんなメッセージを投げかければいいのかわからない。と混乱していたことを打ち明けた。
加えてK-POP界全体の問題についても言及している。「休みたい・疲れたと思うこと自体が罪のように感じる。そして何かをし続けなければいけないという、K-POPアイドルのシステムはひとを成長させない」と構造的なことにも触れていた。

兵役制度のハードル
韓国人男性は、満28歳までに約20カ月間の兵役に就く必要がある。
実際にこれまで人気絶頂でありながら、この兵役制度により活動を休止しているK-POPアーティストもいる。
メンバー最年長のJINは2019年に満28歳を迎えた。しかし同年12月にポップスターの兵役入隊期限を2年延長できる法案が可決されたのだ。
その特例によりBTSは活動を続けられ、世界的大ヒットを生み出している。
しかし、この特例もいよいよ期限が差し迫っており、すでに満30歳を迎えたJINは年度内に召集がかかるのは避けられないだろう。
韓国では、BTSの兵役免除を求める声が高まっている。新大統領のユン・ソンニョルの誕生で法改正の必要性も言われているが、現状まだ進展はない。
韓国では、音楽をはじめとするK-コンテンツは国の基幹産業であり、他の産業の活性化にもつながる重要な役割を担っている。
その経済効果が期待できるK-POPアイドルの活動を、兵役制度によりストップすべきではないいった肯定的な世論の声は高まりつつある。
しかしまだ国民の大半が賛成している結果にはなっていない。

BTS活動休止にファン達は
Twitter上では、多くのファンの声が挙がっている。「ソロでやりたい人・グループでやりたい人。足並みが揃わずに一人二人と脱退していったグループもいるけど、グループとしての繋がりをもったままでソロ活動をしていくのはすごい」「活動休止後のパワーアップしたBTSが楽しみ」「ゆっくり休んで欲しい」といった肯定的な意見が多くみられた。
中には「7人揃った姿をみられないのは悲しい」「ショックで仕事が手に付かない」というショックを隠し切れないファンもいた。

BTSとは
BTS(防弾少年団)は、RM・JIN・SUGA・J-HOPE・JIMIN・V・JUNG KOOKの7名のメンバーで構成。
2013年に「NO MORE DREAM」でデビュー。日本では2014年にユニバーサルミュージックからデビューしている。
グループ名である【防弾少年団】には、10代・20代に向けられる社会的偏見や抑制を防ぎ、自分たちの音楽を守り抜くという意味が込められているという。
2017年に世界進出を視野に入れ、防弾少年団のローマ字表記の頭文字をとって「BTS」を通称として使うようになった。
BTSの一番の魅力は強烈なダンスパフォーマンスだろう。実力派と言われるだけあり、そのパフォーマンスは圧巻だ。楽曲の作詞作曲や振り付け、ミュージックビデオの制作にも自ら積極的に関わり、自分たちの世界観を大切にしてきた。
デビュー当初から新人賞やワールドパフォーマ賞、今年の歌手賞やベストソング賞など多くの受賞歴がある。2021年にはアメリカン・ミュージック・アワードで最多とある3冠も達成した。
BTSがアジア人初ホワイトハウスに招待された時の記事はこちら→
