給付金詐欺事件 指名手配の夫インドネシアで逮捕
家族4人で給付金10億円詐欺 主犯格ついに逮捕
新型コロナ対策の持続化給付金を10億円ほどだまし取ったとみられる家族4人のうち、指名手配されていた夫の身柄が、逃亡先のインドネシアで確保されたことが明らかになった。
インドネシア国家警察によると、日本時間8日午前0時半ごろ、光弘容疑者が首都ジャカルタからおよそ280キロ離れたスマトラ島のランプン州で現地の警察に不法滞在の疑いで逮捕したという事だ。

谷口容疑者は2020年10月に、インドネシアへ出国したあと行方がわからなくなっていて、国際刑事警察機構(ICPO)を通じて国際手配の手続きを進めていた。
谷口容疑者の元妻(45)とその息子2人は先月、5月30日に詐欺容疑で逮捕され、インドネシアに逃亡した谷口容疑者は、指名手配されていた。
現在、ジャカルタにある日本大使館の職員が詳細を確認している。
警察庁と警視庁は事実確認が完了次第、日本へ身柄の移送の手続きを進める方針だ。

事件の概要について
今回、身柄を確保されたのは、持続化給付金詐欺の疑いで指名手配されていた谷口光弘容疑者。
谷口容疑者は、元妻の梨恵容疑者と、2人の息子である大祈容疑らとともに、おととし、新型コロナウイルスの影響で売り上げが減った個人事業者を装い、約10億円の持続化給付金をだまし取った疑いが持たれている。
光弘容疑者はソーシャルネットワークやセミナー、知人を通して申請名義人を集めて、10数人のグループを結成。
それ以外に勧誘などを行うメンバーなどをあわせると全国で40人以上のメンバーがいることが明らかになっている。
2020年5月から9月の間に個人事業主を装い、コロナ禍で売り上げが減ったなどの理由で嘘の申請を繰り返し、1件当たり数十万円の報酬を受け取っていた。
合計1800件ほどの虚無申請をし、過去最大規模となる9億6千万円超の詐欺に関与した疑いがもたれている。
このうち、東京での申請が最多で640件、次いで神奈川で220件、愛知で190件近くであった。
元妻の梨恵容疑者と息子2人は、都内にあるマンションの1室でセミナーを開き、申請に使う名義人などを集め、光弘容疑者と息子2人は、ファミリーレストランなどで申請に必要な書類の作成を代行していたとみられている。
個人事業者が給付金を申請し、最大100万円が支給されると、そこから報酬として数十万円を受け取っていた。
また、梨恵容疑者と大祈容疑者は谷口容疑者に言われるがままにオンラインで申請手続きを行い、次男は嘘の確定申告書を税務署に提出して申告書の控えを入手していた。本人たちは詐欺をしているという実感がなかったと釈明している。
家族は全国各地にバラバラに住み、光弘容疑者は東京、梨恵容疑者は三重県を拠点に犯行を繰り返していた。
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