森林に再注目!森のプロ「森林インストラクター」

現在、SDGsという言葉がメディアで注目され環境問題を通して森林へのニーズの関心がさらに高まりを見せる中、森林や林業についての理解をうながし、自然を利用する活動をサポートする専門資格として「森林インストラクター」が注目されている。

森林インストラクターは、「森のスペシャリスト」とされ、自然や森林の仕組み、林業、森林内での活動、安全対策などについて専門知識と技術を持っており、森を訪れる人々に対し、さまざまな活動を通して森林や樹木とその役割について深く知ることができるよう取り組んでいる。

現在、全国で約3000名が森林インストラクターとして登録されているが、彼らはどういう活動をしているのか紹介していきたいと思う。

森林インストラクターとは

森林インストラクターとは、森を利用する人々に対して、森林や林業に関する魅力的な知識や技術を伝えるとともに、森の案内や森林内での安全指導を行う者である。


森林インストラクターの資格制度は、いわゆる「人材認定等事業」として、一般社団法人全国森林レクリエーション協会が年一回実施する試験に合格し、インストラクターして登録するとその称号が与えられる流れだ。

森林インストラクター資格取得後の仕事

森林インストラクターの仕事は、森林ガイドから環境ボランティアまで様々である。

一般的には資格取得後に森林ガイド、森林活動のサポート、環境ボランティア、自然観察会の開催、林間学校や自然教室の指導などの活動をする人が多いという。

またカルチャーセンターなどでの講師や教育委員会からの要請による授業を継続的に引き受けているインストラクターもいるようである。

森林インストラクターの仕事内容は幅広いため、森林や林業に関する知識だけでなく、生息する動物・昆虫や、植物・きのこなどに関する自然に付随した深い知識も求められるのが現状である。

実際にどんな活動をしているのか??

実際に資格取得した人々がどのように活動しているのか具体的に紹介していこう。

森を守り伝える使命感

長谷川さんは、平成24年度に資格を取得した。

定年退職後は里山のボランティアをしようと奥多摩体験の森の「森林ボランティア養成コース」に通っていた時に「森林インストラクター」の資格を知り興味を持ち勉強し始めた。

62歳のときに資格に合格してから約10年、通算250回以上、山でガイドをしている。

現在は森林インストラクター東京会に所属し、高尾山を拠点に、自然観察会や学校からの依頼で森林学習の講師をしている。

八王子観光コンベンション協会でも高尾山ハイキングの案内をしており、多くの人が参加し観光として地域に貢献している。

イベントに参加したお客さんから寄せられた「案内が楽しかった」という感想をモチベーションに、高尾山の自然の魅力を人々に伝え続けている。


森を守るアクションを考える体験教室づくりを職業に

平成29年度に合格した白濱さんは、子供を対象にした「SDGsを学ぶ森の教室」を企画し、森と生活のつながりや環境を守るための行動を考える教室を運営している。

白濱さんは幼少期からキャンプや自然観察会に参加しており、その体験から森林の魅力や現状を人々に広めたいという思いを持っていた。

大学在学中に森林環境教育を実践する力を身につけ、仕事に活かせる様に森林インストラクターの資格取得にチャレンジした。

卒業後は、自然生物教育事業に加わり、資格を活かし「生き物習い事教室」や自然学習キャンプなどのイベントを企画している。

「子どもたちが、森の中で何かを発見したときに目をキラキラ輝かせ、その先へと興味を広げる瞬間に立ち会えたとき、この仕事の醍醐味を感じます。将来は、自然と結びつきの深い書道などの伝統的な日本文化から森林の魅力を伝える独自のプログラムを作っていきたいと考えています。」と語る。


森林インストラクターの活動は様々であるが、森を愛し、森の魅力を伝えることを通して、人々や地域に貢献していきたいという共通点があるようだ。

地球環境問題が注目される中、森林を楽しくかつ安全に案内できる専門家は少ないので、森林インストラクターは今後ますますニーズを高めてゆくと予想されている。

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