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メジャー侍が3人同日本塁打 大谷、吉田、ヌートバー

  WBCワールドベースボールクラシックで世界一になった日本代表「侍ジャパン」の3選手がメジャーリーグで同じ日の4月23日(日本時間24日)に本塁打を放った。

エンゼルスの大谷翔平とレッドソックスの吉田正尚、カージナルスのラーズ・ヌートバー。

WBC後に侍戦士が同日に3人もホームランを打つのは初めてで、メジャーでも存在感を見せている。

大谷は5試合ぶり5号 快足でも魅せる

 まずは大谷の一発。ロイヤルズ戦に3番・指名打者で出場し、レフトへの犠牲フライ、空振り三振の後、6回の第3打席だった。

 カーブとカットボールに空振りをしてカウント2ボール2ストライクからの5球目。真ん中低めのカーブを強振すると、打球はあっという間にバックスクリーン右へと消えていった。

 大谷はここ4試合本塁打がなく、3割台だった打率も2割5分まで下がってしまいファンから心配する声もあったが、それを吹き飛ばす5試合ぶりの今季5号。

日米通算180号だった。

ベンチに戻るとお決まりの兜をかぶせられて仲間から祝福を受けた。

 エンゼルスはこの回、先頭のテーラー・ウォードがレフトスタンドへ運び、続くマイク・トラウトはバックスクリーン右へ、そして大谷も本塁打を放ち、3者連発で一気に逆転した。

エンゼルスの3者連続本塁打は、2019年6月8日のマリナーズ戦で菊池雄星からラステラ、トラウト、大谷が打って以来4年ぶり。

 大谷が本塁打を放つと、ベンチではトラウトが慌てて兜を取りにいき、ウキウキで大谷を待ち構える様子が中継でも映され、チームの雰囲気の良さが伝わってきた。

 大谷は8回にも驚愕のプレーを披露。

スライダーを引っ掛けてしまい、平凡な一塁ゴロかと思われたが、全力疾走した大谷はなんとセーフに。

普通にゴロを処理した一塁手が大谷のスピードに驚いて慌ててスライディングで一塁ベースに足を伸ばしたが、大谷の足がまさった。

一塁手も信じられないという表情で唖然とするしかなかった。

 メジャーリーグでは今季からベースの大きさが従来の15インチ(約38センチ)四方から18インチ(約46センチ)四方に変更された。

本塁から一塁までは3インチ(約7.6センチ)短くなった。

塁上での接触による怪我の防止も目的にされているが、大谷のような足の速い選手にとっては内野安打や盗塁で有利になる。

吉田は満塁弾で日本人初の1イニング2発

 吉田は1イニングに2発の日本人選手として初めての快挙を達成した。

 ブルワーズ戦に4番・レフトで出場。

ヒットなしで迎えた8回走者なしの第4打席、1ボール2ストライクからカーブを捉えると、打球は弾丸ライナーでライトスタンド前列に飛び込んだ。

 さらにこの回には2死満塁で再び吉田に打順が回った。

スライダーと直球を見送り2球で追い込まれたが、次の158キロの直球をファウルに。

そして4球目、内角高めのスライダーを完璧に捉え、打った瞬間に本塁打とわかる当たり。

今季3号はライトスタンド2階席に飛び込む満塁ホームランとなった。

 ベンチに戻ると、こちらも吉田のセレブレーションで定番となったオリックス時代のグッズの金色ダンベルを手渡され、仲間と喜んだ。

 WBCでは新記録となる13打点の活躍を見せた吉田。

この日は4打数2安打6打点の活躍でチームの逆転勝利に貢献した。

ヌートバーはプレーボールホームラン

 ヌートバーはマリナーズ戦に1番・センターで出場。

1回にいきなり魅せた。

 先頭打者での初球、高めの146キロの直球を振り抜き、打球は右中間スタンドへ。

プレーボールホームランとなった。

 ヌートバーは4回にセンター前ヒット、6回にショートへの内野安打を放ち、この日は5打数3安打の活躍でチームも勝利した。

 本塁打について「いつもは投手の球筋を見たいので初球を振ることは好きじゃないけど、チャンスだと思ったから振った」という。

吉田や大谷の本塁打もすぐにチェックしたそうで「さっき試合のハイライトを見た。

マサが2本も打ったのはクールだね。

ショウヘイも打ったから素晴らしいこと」と日本代表の仲間の活躍を喜んだ。

 大谷、吉田、ヌートバーが本塁打を放ち、日本の野球ファンも朝から観戦に忙しかったかもしれない。

今後もメジャー侍の活躍に期待したい。

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