社会・文化

「鬼滅の刃」制作会社社長、脱税容疑での尋問で語った驚きの発言

日本映画での興行記録を大きく更新するヒットを出した、2020年公開アニメーション映画の「劇場版 鬼滅の刃無限列車編」を制作したユーフォーテーブル有限会社と、その創業者であり代表取締役社長の近藤光被告が脱税の罪で、懲役1年8カ月、執行猶予3年また、同社に罰金として3000万円の有罪判決を言い渡された。

その際、11月1日に行われた本人への尋問で近藤被告は「去年6月ころに脱税の容疑で告発され、その後の新規でのアニメ制作は全て断っている。

経営面での問題はなく、オファー自体は多数頂いているが、初めから、赤字になると分かっているアニメの仕事をするのはもうやめにした」と話した。

鬼滅の刃無限列車編ではメガヒットを出したが、近藤被告は少しでも現金を確保しておきたかったと述べた。

都内の私大工学部を卒業後、東京ムービー新社(現:トマス・エンタテインメント)などで経験を積んだ後、2000年の10月に30歳で独立後にユーフォーテーブル社をつくった。

テレビやアニメを始め劇場やゲームなどのアニメ作品の企画および制作などを行い、それ以外でも飲食店や映画館の経営、アニメの関連グッズや通信販売、イベントの開催などといった、自作のアニメ作品に関連する事業を広く展開してきた。

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そして、近藤被告の出身地でもある徳島市で、定期的に開催しているアニメやゲームなどの関連イベントとして「マチ★アソビ」や2019年、3月に国税局の強制調査が行われるまで、約9年間に渡って企画やプロデュースを担当するなど、いま現在でもイベント協力の立場で関わり続けているとされる。

同社はメガヒットとなった「鬼滅の刃」を始め、「Fate/Zero」、「活撃 刀剣乱舞」など、テレビ版や劇場版、アニメ作品など、立て続けにヒットさせていた。

被告はこれらの作品に関連するイベントを自社が運営する飲食店で行い、それらで関連グッズを売り、カフェと併せての収益を上げていた。

しかし、そこで起こったのが脱税のトラップだった。

同被告は、「弊社ではアニメなどの本業では利益は出ておらず、カフェ事業と作品のグッズ販売で賄っている状況です。


しかし、それらがヒットしなかった場合、スタッフたちの給料を払えなくなります。


そのため、何かあったときのため運転資金に困らないようにするために、頼りになる現金を少しでも確保しておきたいと思った」と述べた。

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そして近藤被告はカフェなど、飲食店売り上げを除外し、クレジットカード会社に納めなければならない手数料は高すぎたため、同社が経営する飲食店ではすべて現金決済にした。

当初、各店舗ではPOSレジスターで日々の売り上げを各従業員が確認できる状態にあったが、ある時に、近藤被告はロックをかけて、他の従業員は売上高を確認できないようにした。

近藤被告およびユーフォー社は運営する複数の飲食店売上金の一部を除外したり、手掛けた作品の売上を計上する時期を繰り延べたり、意図的に所得の圧縮を図った。

これで15年、17年、18年、3期分の法人所得、計約4億4100万円を隠して、地方法人税や消費税を含む法人税と消費税の合わせて約1億3800万円の脱税を行っていた。

国税局の調査を受けるまでの間、被告は自宅にあった現金を運営する会社の経費として充て、自宅の土地購入費7800万円や徳島市に設立したスタジアムの建築費、約1億1000万円、さらには他の取締役が保有していた自社株の買取費用として、約200万円など使用した。

同被告は脱税の罪を認めて、追徴課税額をすべて納付したという。

被告は「私と会計担当である妻は報酬をそれぞれ現金で受け取っており、自宅の現金には自分たちの報酬がある。


それぞれ区別しておらず、また、私たちの正当な報酬のみで自宅の土地代と建築費などは賄えており、脱税した会社のお金は個人として何かに使った認識はない。


そもそも私は寝ているとき以外は仕事をしているか、仕事のばかりを考えています。特にこれといった趣味もなく、贅沢な暮らしをした覚えもありません。


脱税してしまったのは今後、会社に何かあった際に現金を置いておきたかったため」と話した。

ユーフォーテーブル有限会社

現トムス・エンタテインメント、テレコム・アニメーションフィルムなどにて制作進行やプロデューサーなどを務めていた近藤光が2000年に独立して設立した会社。


展開している事業については、アニメーションの企画や制作、版権の管理、TV番組やPVなど実写映像の企画や制作なども行っている。


また、それ以外にもカフェや映画館の経営、声優の育成など、アニメーション制作以外の事業も行っている。

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