【激震】みずほ、またもやシステム障害でトラブル!!深すぎる組織内の闇
11日午前8時過ぎ、みずほ銀行で法人向けネットバンキングシステムでの不具合を受け、ログインしにくくなっているとの発表があった。
問題となっているのは、みずほ銀行アクセスで国内の取引および為替取引などの送金や情報照会を行っている「みずほe-ビジネスサイト」になります。
利用顧客数は明らかにしていませんが、現在のところシステム不具合の復旧のめどは立っておらず、多くの顧客に多大な被害が及んでいると見られています。
銀行の対応としては顧客に対し、11日付けの振込など急ぎでの取引を予定している場合はATM=現金自動預け払い機または店舗での利用を呼び掛けています。
みずほ銀行は「お客様に多大な迷惑をおかけしていることを深くお詫びします」とコメントしているが、昨年からも数々のシステム障害を発生させており、金融庁からも業務改善の指令が出されている中でも、今回のことや去年年末にもATMなど一時振り込みができなくなる不具合が発生していました。
これに対し、金融担当大臣の鈴木大臣は閣議後の記者会見で「銀行は社会の重要なインフラであるにも関わらず、システム障害が発生するのは極めて遺憾である。去年11月にも業務改善命令を出したばかりだが、これからも再発防止に向け、しっかりとやってもらうことが重要だ」と述べ、引き続きみずほの対応をチェックしていくとしました。
みずほ銀行、これまでの不具合
昨年末、ATMなどでの一時不具合
昨年末30日、みずほ銀行のATM=現金自動預け払い機などで一時、他の銀行宛ての振込が出来なくなるなどの不具合がありました。
原因としては、夜間・休日の処理でシステムの設定を誤りだとされ、システムの不具合は午後の3時半~午後の4時半のうちにシステムで受け付けた振込、約2700件中の約300件はその日のうちに手続きが完了せずに、多くが翌日になっていまうというものでした。
また、24時間いつでも決済や送金ができる銀行間のネットワークに入っていない金融機関宛の振込に関しては、データの送信に年をまたいで、4日以降になると発表した。
みずほ銀行では「お客様に多大な迷惑をおかけしたことを深くお詫びします」とコメントしていました。
昨年2月28日に起こったシステム障害発生から
去年、最初に起こったトラブルは2月28日にシステム内のデータ移行処理を月末というデータの負荷がかかりやすい時期に行っていたところ、全国ATM=現金自動預け払い機、約4300台(全ATMの8割にあたる)で一時停止の自体が発生した。
キャッシュカード、通帳なども機械に吸い込まれるというトラブルが多く発生し、コールセンターへの電話もパンク状態になった。
このような大きな問題が起こったにも関わらず、頭取の藤原氏は行内からの報告ではなく、ネットのニュースで初めて知ったと話していた。
そして、3月には通信ネットワークのハード面の故障によってATM、外貨建て決済システムが停止した。
これらの問題を重く見た金融庁は春にシステムの専門家や金融経営のプロ集団のチームをみずほに派遣し、原因究明を図った。
当初は8月までにはめどを付け、検査チームの引き上げを行い、みずほに業務改善命令を出させる方向でいたようだったが、トラブルの背景には組織の構造的な問題が深くあるとして、徹底的な調査のもと、予定よりも検査が長引いたとされています。
また、8月20日には店舗での入出金ができなくなるというトラブルが発生し、5度目のシステム障害を起こした。
さらには金融庁から、様々なシステム更新および更改の報告を義務付けする命令を発動したにも関わらず、1週間後の9月30日にまたも外国為替送金ができないなどの8度目の障害が発生した。
みずほ銀行の問題点とこれから
みずほは第一勧業、富士、日本興業の3行が統合し発足した2002年4月、東日本大震災直後の11年3月などにも自ら大きいシステム障害のトラブルを起こしている。
金融庁幹部は「過去のシステム障害を起こしたことからみずは全く学習しておらず、経営陣の独善や暴走を防ぐガバナンス体制が甘く、組織内の情報共有が整備されていない」と述べた。
システム障害が起こる背景には、上司や他部署の人間への報告をためらう風通しの悪い雰囲気があるとされていている。
「経営陣から現場の中堅幹部、ITの担当者などまで、言うべきことを言えないし言おうとしない、言われたことだけしかやらない」ということも指摘されていた。
組織のカルチャーを変えていかなければ今後もトラブルは増え続け、日本の3メガバンクからの脱落は遠くないという。
個人、法人と多くの人が利用するみずほ銀行は今後、どのように変革していくのか、そして問題を繰り返さないためにも大きな責任を持ち取り組んでいってもらいたいものだ。