社会・文化

兵庫・尼崎市 46万人分のデータUSB紛失事件 

稲村市長のボーナス全額カット決定

兵庫県尼崎市の全市民約46万人分の住民基本台帳のデータなどを記録したUSBメモリーを紛失した問題で、29日、尼崎市は稲村和美市長のボーナス約195万円を全額カットすることを明らかにした。

ボーナスは30日に支給予定されていた。

「市民に対する行政への信頼を大きく失墜させたことに対する反省と、再発防止に向けた強い決意、姿勢を目に見える形で示すため」として同日、市長の専決処分した。

7月の市議会で条例改正を報告し、承認を得る方針。

事件の概要

尼崎市は21日、全市民46万人分の名前や住所、生年月日などの個人情報のデータが入ったUSBメモリーを紛失したと発表。

業務を委託された40代の男性は、尼崎市役所からデータを持ち出してコールセンターでデータの移管作業を行っていた。

作業終了後、大阪府吹田市でUSBメモリーを持ったまま同僚らと3時間ほど飲酒し、その帰り道の22日午前2時~3時頃まで路上で寝てしまい、USBメモリーの入ったカバンごと失くしたという。

尼崎市は緊急会見を開き、委託業者は、「情報システムを預かる企業としては絶対に守らないといけないところを守れていなかった」と話し、市民の個人情報は、新型コロナウイルス特別臨時給付金の支給事務を受託した業者の関係社員が市の許可なくUSBに入れて持ち出した事を明らかにした

業者は紛失した原因として「データを運ぶ際にセキュリティー便などを検討すべきだったこと」、「作業後データを消去しないだけでなく、USBメモリーを持ち歩いて飲食したこと」などをあげ、市の市も業者への指示を徹底していなかったことなどチェックの甘さや個人情報管理の取り扱いのずさんさも露呈した。

24日にUSBメモリーは担当者が酔って寝ていた場所の近くでカバンとともに発見された。

今までに情報流出の痕跡は確認されていない。

しかし、委託会社が市に無断で別の会社への業務の再委託を繰り返していたことも明らかになった。

苦情の嵐

この事件を受けて、尼崎市が設置した相談窓口は問題発覚後23、24日にはパンク状態になり、1万件ほどの苦情や問い合わせがた。多くは怒りや不安を訴える内容だったという。

尼崎市民からは「一体何をやっているんだ!?」といった怒りの声や、「どうしたらいいのか?今後が心配だ」といった不安を訴える声が相次いだ。


 稲村市長の給与などのカットは昨年11月、水道事業をめぐる贈収賄事件の管理監督責任をとって給与を10分の2減給されて以来の出来事だ。

市によると、市長のボーナス全額カットは前例がなく異例だという。


USB紛失事件の詳細についてはこちら→

尼崎市全市民の個人情報が入ったUSBメモリー紛失から発見までの経緯

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