社会・文化

触るだけでも危険!?毒キノコによる食中毒に注意

毒キノコには注意

秋になるとキノコ狩りに出かける人も多いでしょう。

秋の味覚として人気のキノコですが、食べられるキノコかどうかをきちんと知っておかないと危険な目にあうことも…。

現在日本では200種類以上の毒キノコが存在していると考えられているのをご存じだろうか?

嘔吐や下痢、腹痛などの中毒症状を起こすものから、中には致死性の猛毒をもったキノコまである。

見た目も食用と間違えやすかったり、触っただけでも皮膚に炎症をおこしてしまったりする場合があるので、野生のキノコを採る際には十分注意が必要だ。

毒キノコには注意

近年増えてきている「カエンタケ」

毒キノコの中でも致死性の猛毒をもったカエンタケ。

本来は森林に生えているキノコですが、最近では千葉県を中心に都市部の公園などでも発見されている。

発見された当初は、毒性が認められていなかった。

しかしカエンタケを食べた人の中に「小脳が委縮し、運動機能や言語障害が残った」「食べた2日後に亡くなった」という事故が起きたため、カエンタケの猛毒が明らかになったのだ。

「カエンタケ」

カエンタケの毒性

カエンタケに含まれている「トリコテセン類」という猛毒成分によって食中毒症状が引き起こされる。

悪寒や腹痛、手足のしびれやのどの渇き。そして症状が悪化すると肝臓・腎臓・呼吸器や脳に障害がおき、時には死に至るケースもある。万が一食べてしまったら、すぐに病院に行き、胃の洗浄を受ける必要があるので覚えておきましょう。

さらにカエンタケは触っただけでも危ないと言われている。

カエンタケには触るだけで皮膚がただれてしまう成分が含まれているため、その毒性によるものだという。

そのため、カエンタケの汁を絶対に皮膚につけないよう注意が必要なのだ。

カエンタケの毒性

食用キノコと毒キノコを誤って食べて食中毒に

山に自生しているキノコが絶対に食用だと断定できない時には「触らない・食べない・あげない・売らない」の徹底が必要。

毒キノコの中には、食用の普段食べているキノコにそっくりな見た目のものもある。

その中にでも特に注意が必要なのが「ツキヨタケ・テングダケ・クサウラベニタケ・ニセクロハツ」だ。

食用と間違われやすいキノコとして有名であり、毎年食中毒を起こす人が絶えない。特に9月~11月にかけて多く発生している。

食中毒に
ツキヨタケの毒性

シメジに間違われやすい“ツキヨタケ”は、食後20分~1時間程度で食中毒の症状が現れる。嘔吐・下痢・腹痛などの消化器系の中毒症状が特徴。

クサウラベニタケの毒性

クサウラベニタケも、ツキヨダケ同様に食後20分~1時間程度で発症。

下痢や腹痛の他、瞳孔の収縮や発汗などの中毒症状がでるのが特徴。シメジと見た目がよく似ている。

テングダケの毒性

テングダケは食後30分程度で、嘔吐・下痢・腹痛などの胃腸消化器系の中毒症状が現れる。

他にも神経系の中毒を発症する場合もあり、発汗・めまい・呼吸困難になることも。

1日程度で回復が見込めるが、稀に死亡したケースもある。

ニセクロハツの毒性

食後30分ほどで嘔吐・下痢などの消化器系の中毒症状が特徴。その後18~24時間ほどで横紋筋溶解(おうもんきんゆうかい)が原因の全身筋肉痛、呼吸困難が現れる場合もある。

毒キノコの生息地

キノコは通常、ナラ類などの広葉樹林の地上に多く生息している。毒キノコも同様であるが

近年では住宅地や公園などでも見かけることが多くなってきた。

一見普通のキノコに見えるものでも毒性を含んでいる可能性があるため、むやみに触るのは控えたほうがいいだろう。

もし毒キノコを食べてしまったら?

キノコ中毒が起こる原因のほとんどが、自生しているキノコを食用と間違え自宅で食べてしまう、といったことが主な要因。

キノコを食べて後に出る主な中毒御症状は「消化器型・溶血型・神経型・その他」と大きく4つに分類される。

食べてから3時間以内に中毒症状が発症する場合は、消化器型が多いが、10時間以上たってから症状が現れる場合には重症になりやすい可能性も。

毒キノコを食べた際の対処は、食べたキノコの種類や量によってかわる。

そのため体調に異常を感じたらすぐ医師の診察を受けるようにしましょう。

毒キノコによる中毒は、重症化すると死亡するケースもあるので甘くみてはいけない。

もし毒キノコを食べてしまったら

毒キノコを食べないために気をつけること

毒キノコを誤って食べて食中毒にならないためにも、消費者庁や各市町村では次のように呼びかけている。

・見たことのないキノコは絶対に「採らない・食べない・売らない・人にあげない」

・「毒キノコは派手な色をしている」等の迷信を鵜呑みにしない

・体調に異常を感じたら、直ちに医療機関を受診

・自己判断しない

山林等に自生しているキノコを自己判断で採取し食べるのはとても危険である。少しでも不安がある場合には、絶対に食べない・採取しないことが大切。

せっかく楽しいキノコ狩りも毒キノコを食べてしまっては台無しになりかねない。絶対に食用だと断定できない限りは、自己判断で自生しているキノコを食べるのは注意が必要である。

>>【猛毒「カエンタケ」が公園などで発見相次ぐ 触れるだけでも危険

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