農水省 環境配慮の食品「いつも選ぶ」15%止まり

昨年11月に行われた農林水産省の調査で、日頃の買い物の中で、環境に配慮した農産物を「いつも選ぶ」のは6人に1人程度にとどまることが分かった。

「全く選ばない」、「あまり選ばない」は「いつも選ぶ」よりも2倍ほど割合が多かった。

積極的には選ばない人の大半は「判断する情報がない」「判断基準がわからない」ことを理由に挙げた。

政府は今後「みどりの食料システム戦略」を通じ、環境に配慮した農業を進めていく方針で、有機栽培などで生産したオーガニック食物の需要をどのように人々に広めていくかが改めて課題に浮かび上がった。


選ばない理由「判断する情報がない」

農水省は、持続可能な農業を作っていくには、消費段階から行動を広げる必要があると考えている。

そのために国民の意識を改革していく必要があるとし、2021年度に始まった第4次食育推進基本計画では、環境に配慮した農産物・食品を選ぶ国民を2025年度までに75%以上にしたいと考えている。

 今回、環境に配慮した農産物・食品を選ぶ割合は約70%だったが、その内訳は「時々選ぶ」が半数以上の55%。「いつも選ぶ」は15%ほどにとどまり、より積極的に環境に配慮した商品を購入する層は少なめであった。


 一方、「あまり選ばない」は25%、「選ばない」は5%であった。

その中でも理由として最多だったのは「どれが環境に配慮した農産物・食品か判断する情報がない」の56%だった。「本当に環境に配慮した農産物・食品か分からない」が49%と続いた。購入層を増やしていくには、環境に配慮した生産過程を「ビジュアル化」し、人々が分かるようにしていく必要がある。

 農林水産省では「みどり戦略」で、食育の推進を位置付けていることも念頭に、環境に配慮した農産物・食品を選ぶことは「持続可能な食料システムの構築につながる」と指摘する。環境と栄養の両面に配慮した食育の推進を提起する。


環境にやさしい商品の選び方

エシカル消費とは?

エシカル消費とは、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のことである。

私たちが、社会的な課題を知り日々の買物の中で課題の解決のために、自分は何ができるのかを考えてみることが、エシカル消費の第一歩になる。

環境に優しい食品はどのように判断する?

自分が選んでいる商品が環境に優しいかを判断するには下記5つを思慮していく必要がある。

1.産地が近いもの

2.旬のもの

3.過剰包装でないもの

4.容器がプラスチックではないもの

5.農薬や化学肥料をなるべく使わないもの

産地が近いもの

野菜や肉、魚といった生鮮食品を選ぶ際はできるだけ産地が近いものを選んだ方がよい。

産地が近ければ近いほど輸送に必要なガソリンが少ないため、地球温暖化の原因とされるCO2の排出が少なくなるためである。

さらに輸送時間が短い分、風味や栄養が損なわれない為、より新鮮な状態で味わえるようになる。

旬のもの

ハウス栽培や冷凍冷蔵の技術の進化とともに、1年を通じて、安定的に夏野菜や冬野菜などをスーパーで見かけるようになった。

しかし、ハウス栽培は保温ために、電気などの多くのエネルギーを必要とする。例えば夏野菜のキュウリを生産する際には、ハウス栽培のものは約5倍のエネルギーを消費するというデータもある。

消費者が出来るだけ旬の食材を選ぶことによって、値段を安く済ませる事ができるだけでなく、栄養が豊富な野菜を選ぶことができる。

過剰包装でないもの

日本の家庭から出るごみの約4分の1は、包装によるものといわれている。

野菜などの食品包むビニールや紙、加工品のプラスチック容器などが少ないものを選べば、その分ごみの量を省くことができる。

また、ヨーグルトやアイスクリームなどの容器に使用されているプラスチックは燃やすと地球温暖化の原因といわれるCO2を排出する。

そのためプラスチックで作られている容器ではなく、紙製のものをできるだけ選ぶ方がよい。

また、できれば購入時に付いてくるプラスチックスプーンなども断ると尚良い。

農薬や化学肥料をなるべく使わないもの

近年、野菜や果物を栽培する際に使用される農薬や化学肥料は、土壌汚染や体の健康に影響を与える事が分かってきている。

日本の気候風土の関係上、完全な無農薬、化学肥料不使用の有機栽培は難しいことは事実であるが、なるべく農薬や化学肥料を控えたものを選んだ方がよい。


私たちの身の回りには、環境に配慮している優しい食品がある一方で、そうではない食品もたくさん流通している。

大勢の人が環境に優しい食品を選ぶようになれば、環境に配慮がされていない食品は淘汰され消えていくようになる。

私たちが買い物の中で意識を変えることは、結果的に環境問題を解決すためのキーポイントになるのである。

持続可能な日本を作っていくには私たちの意識を改革し、生活の中でなにができるかを考える事が大きな第一歩になるのである。


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