『笑点』大喜利新メンバーに春風亭一之輔加入!「春風亭ブランドの信頼回復のために(笑)」
半年頑張れば司会に!?
日本テレビ系の長寿人気園芸番組『笑点』内の大喜利コーナーに、落語家の春風亭一之輔が新メンバーとして加入した。
2月5日に放送された番組内で発表され、初出演。
45年にわたり、『笑点』にレギュラー出演していた三遊亭円楽さんが2022年9月30日に亡くなって空いていた席に、一之輔が加入したことになる。
番組メンバーは、司会の春風亭昇太のほか、林家木久扇、三遊亭小遊三、林家たい平、桂宮治、座布団運びの山田隆夫の6名に一之輔が加わり、計7名となった。
一之輔は、2001年に春風亭一朝に入門し、人間国宝である柳谷小三治さんに、「久々の本物」」と評されていた逸材。
2012年には単独で先輩落語家21人を抜き、真打に昇進し、全国各地を回るほか年間で約900席もの高座に上がり、“今、最もチケットがとれない落語家の一人”と言われている。
ドラマやラジオなどのメディアにも出演し、メンバー発表前には、ネット上で「新メンバーは一之輔ではないか」との予想が多く上がっていた。
人気も実力も兼ね備え、今が旬の売れっ子である一之輔も、レギュラーとしての初出演は緊張した様子。
番組冒頭の大喜利コーナーで先輩メンバーが全員登場した後、司会の春風亭昇太に呼ばれ、客席から大きな歓声と拍手に迎えられた一之輔。
「今まで子どもにも黙ってた」と明かし、「今日も“お父さんは老人ホームに落語をやりに行くよ”嘘をついてきましたが、あながち嘘でもなかったです」と、高齢の先輩メンバーをいきなりネタに笑いを取っていた。
新メンバーになった理由を聞かれると、「木久扇師匠をトイレに連れていく係がいなかったから」と答えたり、「地に落ちた春風亭ブランドの信頼回復のために」と笑いを誘ったり絶好調。
大喜利で「どうして一之輔が“『笑点』のメンバーになったのか」との問いには、「日テレの偉い人が、“半年頑張れば、司会にしてやる”と言ったから」と回答し、司会の昇太を慌てさせる場面もあった。

初出演の自己採点は50点
5日の放送の視聴率が6日に発表され、平均世帯視聴率は15.8%、平均個人視聴率は9.8%だった。
一之輔は、番組収録後インタビューに応じ、レギュラーとして初めて臨んだ大喜利の感想を聞かれ、「いやぁ~、くたびれましたね」と答えた。
落語30席ぐらいやるのと同じくらい疲れました」と話しながら、しかし「心地よい疲れ」と笑顔を見せた。
自己採点すると何点か聞かれると、「点とか付けるもんじゃない」と笑いつつ、「伸びしろがまだありますから、50点ぐらい。
もうちょっと大きい声を出して、落ち着いてしゃべれればいいかな」と語り、今後の活躍を約束していた。
放送後はTwitterを更新し、「そういうことになりました」と『笑点』の新メンバー就任を報告。
「少なからず賛否ありますが、これからは“笑点出るなんてガッカリ!みたいな方に”うるせえ、大きなお世話だよ!“」みたいなことは絶対言わない素敵なジェントルマンになりますよ。
落語は今まで通りだよ。
寄席も出るし、ツアーもやるし、洗濯物も畳むんだよ。
悪かったな!」と毒舌交じりにツイートした。
放送翌日の6日には、日本テレビ系朝の情報番組『ZIP!』と『スッキリ』に続けて生出演。
『スッキリ』では、『笑点』のメンバーになることを悩んだことを明かした。
MCの加藤浩次から悩んだ理由を聞かれ、「ちょっと面倒くさいですよね」と答えた。
加藤から「誰が面倒くさい?」と問われ、「誰って、人は大体みんな面倒くさい人なんで。
あと、自分が置かれる環境がかなり面倒くさくなるなと。
宮治くんの話を聞くと、出た瞬間から電車乗ってても“あ、『笑点』の!”って言われる」と話し、「立小便もできねえなって」とおどけた。
それでもオファーを受けた理由については、「オファーされたっていうことで、認められたっていう嬉しさはすごくある」と語った一之輔。「
僕は落語中心に今まで生きてきたので、これをきっかけに、今落語が好きな人にも『笑点』を“面白いんだな”と見直してもらいたい」との希望もあるとのこと。
落語が好きな人の中には『笑点』が嫌いな人がいると話し、「僕が入れば落語が好きな人も、“『笑点』ってすごく価値のある番組なんだ”と分かってもらえるだろうし、『笑点』ばっかり好きな人は落語も見てみようかなって思いになってもらえるのがベストだと思う」と続けた。
「ちょっと格好いいこと言ってますけど、本気でそれは思うんですよ」と、熱い思いを打ち明けた。

一之輔の加入を喜ぶ弟分
春風亭一之輔は、1978年1月28日、千葉県野田市出身。
2001年に日本大学芸術学部を卒業。
同年、春風亭一朝に入門し、前座名は“朝左久”。
2004年二ツ目に昇進し、一之輔に改名した。
2021年9月には、三遊亭円楽さんの代打として『笑点』に出演していたが、仲がよい桂宮治に対し、「宮治くん、短い間お疲れさまでした」
「そんなに頑張んなくても、宮治の席には座れそうな気がします」などとイジり倒していた。
一之輔のメンバー入りに、宮治は「前座時代からずっと一番かわいがってくれた兄さんなので、一緒にできるというのがすごく嬉しい」と喜んだ。
「兄さんはずっと落語家としての目標だった人。
僕も兄さんも4人きょうだいの長男で末っ子で、お互いに子どもが3人ずつ、奥さんの名前は“かずこ”、お互いの師匠の本名が“かつみ”と共通点がありすぎて怖い」と明かし、「唯一共通しないところを調べたら、落語の実力だって」と自虐。
「僕のほうが下なんですけど、兄さんに追いつけるように頑張って、大喜利では勝ちたいです!」と一之輔の加入を歓迎していた。
ほかのレギュラーメンバーや、ネット上でも一之輔の加入を歓迎する声は多く、『笑点』での今後の活躍が期待される。
