浦和が中島翔哉の獲得に動く 元日本代表の10番
サッカーのJ1浦和レッズが元日本代表MF中島翔哉(28)の獲得を目指していることが7月10日までにわかった。
中島はトルコ1部のアンタルヤスポルと契約を解除したばかり。
中島が日本に戻ることになれば、6年ぶりのJリーグ復帰となる。

トルコのクラブと契約解除しフリーに
アジアチャンピオンズリーグ(ACL)を制した浦和が元日本代表10番の獲得に動き出した。
中島は森保一日本代表監督が就任した2018年には攻撃の中心として活躍。
独特なリズムのドリブル突破などテクニックの高いプレーで観客を沸かせた。
コーナーキックを蹴る前にトリッキーなリフティングを披露したり、親善試合でリフティングしながらボールを運ぶプレーを見せて相手選手を怒らせ強烈なスライディングを浴びたこともある。
2018年のワールドカップロシア大会後に、香川真司や本田圭佑、岡崎慎司といった長く代表を支えてきた選手の次世代として期待され、中島と南野拓実(モナコ)、堂安律(フライブルク)のアタッカー3人は「三銃士」と表現された時期もある。
しかし、中島はポルトガル1部のポルティモネンセからカタールのアルドハイル、ポルトガルのFCポルト、UAEのアルアインへと移籍を繰り返したが思うような結果を残せず、新型コロナの影響もあって一時はチームの活動から離れるなど難しい時期を過ごした。
その結果、代表からも遠ざかってしまった。
長くFCポルトが中島の保有権を持っていたが、咋夏に完全移籍でトルコのアンタルヤスポルに加入。
公式戦16試合で無得点だった。
契約はあと1年残っていたが、中島が昨シーズンの残りの年俸13万ユーロ(約2千万円)と新シーズンの年俸63万ユーロ(約9500万円)を放棄することで、両者で契約解除に合意したという。
リオ五輪でも10番 A代表は19試合5得点
中島は1994年8月生まれで、東京都八王子市出身。
6歳の頃からサッカーを始め、中学生時代には三度のブラジルへのサッカー留学も経験。
オランダの名門アヤックスに短期留学したこともある。
東京ヴェルディユースに所属していた2012年10月にJ2のヴェルディとプロ契約を結んだ。
その直後の栃木戦でJリーグ史上最年少の18歳59日でハットトリックを記録。
2014年からはFC東京へ完全移籍し、すぐに出場機会を求めてカターレ富山へ期限付き移籍した。
J2で28試合2得点の結果を残し、2014年夏にFC東京へ復帰。
徐々にJ1でも出場機会を掴んでいった。
世代別の日本代表にもU17から選ばれた。
リオデジャネイロオリンピックの最終予選を兼ねた2016年のU23アジア選手権では、準々決勝のイラン戦で2得点を決め、決勝戦では浅野拓磨の決勝ゴールをアシスト。
初優勝と五輪出場権獲得に貢献し、大会最優秀選手に選ばれた。
2016年夏のリオ五輪では10番を背負ってプレーした。
2017年8月にポルトガルのポルティモネンセに移籍。
リーグ戦29試合で10得点の結果を残した。
そのプレーが認められ、2018年3月にA代表デビュー。
この年のロシアワールドカップのメンバー入りも期待されたが、中島を評価していたヴァヒド・ハリルホジッチ監督の解任によってメンバーからは落選した。
2018年と2019年のA代表での成績は通算19試合、5得点。

浦和は安部に続く大型補強なるか
浦和にとっては、中島の獲得となればスペインのバルセロナBから獲得したMF安部裕葵(24)に続く大型補強となる。
現在リーグ4位で、首位の横浜F・マリノスとは勝ち点6差。
浦和は20試合27得点で、マリノスの20試合44得点、2位のヴィッセル神戸の19試合38得点と比べると見劣りするため、攻撃の強化が課題となっており、中島の創造性あるプレーに着目したとみられる。
ACLはプレーオフからの参加で連覇を狙い、国内でもリーグ、ルヴァンカップ、天皇杯のタイトルを目指す。
