【最強】米英「特殊部隊」の実力とは!? 水面下でウクライナを守る
ロシア軍による首都キエフへの包囲網作戦が本格化しつつある中で、国民を鼓舞し続けるゼレンスキー大統領を守るために、米英の情報機関と特殊部隊のチームが組まれウクライナの国内で動いている。
そして、この精鋭部隊がいざという時にウクライナ政府要人をキエフから脱出させるルートを確保したと報じられた。
報じたイギリス地元メディアによれば、具体的な情報の信憑性は定かではないがそもそも、こういった機密性の高い情報は正規には公表されないとしている。
また、誇張はあるかもしれないが、ウクライナ政府に対しコミットしていることは間違いないとし、こうした工作が水面下で進められていることは事実である可能性は高いとした。
精鋭部隊がウクライナ軍へ助言
米英チームが現地入りしたのは昨年の2021年で、同年12月には基本計画を策定していたとされ、現在では、ゼレンスキー大統領の身辺警備に英陸軍の特殊部隊である「SAS」が協力していると言われているが、おそらくはウクライナ政府の警備や軍への助言も行っているとされる。
武器の搬入、ウクライナ政府の情報発信につく心理作戦に関する助言も一部行われていると推測される。
ゼレンスキー大統領の脱出作戦に関してもSASや米海軍特殊部隊SEALSら総勢200名以上で訓練を行っているとされ、ウクライナ部隊将校も参加しているとされるが、定かではないようだ。
いずれにせよ、キエフ脱出があるとすれば、ロシア軍による猛攻撃の最中であり、しかもその時は、おそらくロシア軍特殊部隊スペツナズがゼレンスキー大統領の殺害もしくは拉致に乗り出してくる。
そういった中での脱出作戦はきわめて危険なミッションとなり、米英からのロシア軍のリアルタイムな情報提供は不可欠で最精鋭の要因が投入されることになるともいわれている。
もっとも、米英におけるインテリジェンス分野の工作はすでにかなりのレベルで実施されてきており、戦力で勝るロシア軍の攻撃に対し、ウクライナ軍は善戦を続けているのは米英からの情報面などの協力が大きいといえる。
NATO側はロシアとの全面的な戦争を回避するため、直接ウクライナの防衛にはつけないが、水面下での秘密行動を行っているとされる。
本来、こういった情報は明かされないが、メディアにリークしオープンにすることで、NATOはウクライナを守る意思が強いことを示す狙いがあるといわれる。
しかし、ロシア側ももともとこの程度のことは把握していただろうから、情報公開そのものはそれほど大きなインパクトがあるわけではない。
秘密活動の実行部隊
その秘密活動を行っている米英だが、こういった紛争対処は米主導で行われることがほとんどで、今回でも米のCIAが全面的な指揮を執っているとされる。
通常、CIAのロシア・ウクライナ担当の工作員が主導する形で、元特殊部隊員がサポートにつくようだ。
さらには秘匿性が高い任務になる場合、米陸軍特殊部隊「デルタフォース」や海軍「SEAL」が投入され、英軍からも陸軍の「SAS」や海軍の「SBS」らが投入されるとしており、今回の作戦ではSASが投入されている。
SASは特殊任務に特化した部隊であり、かつてのソ連アフガニスタン侵攻や湾岸戦争、イラク戦争でも活躍した部隊になる。
スパイ活動の拠点
今回の活動は米欧州軍欧州統合情報作戦センターの役割が大きいと言われ、ロシア軍の動きを偵察衛星や地上レーダーなどでリアルタイムに詳細に把握しているとされる。
また、米国防総省の情報機関である「DIA」などの情報特殊部隊がウクライナ軍司令部に派遣されている可能性も高く、独自に対ロシアのスパイ活動も行っているとされる。
米英の水面下でのウクライナ支援は、2014年のクリミア侵攻の時からとされ、ウクライナの保安局や各情報局などへの協力を行い、ウクライナ軍も米英の特殊部隊から訓練指導を受けていた。
2021年にロシア軍がウクライナ国境へ配備を拡大してきたことに対し、大幅に強化され、各種のシミュレーションも長い間、綿密に行われてきた。
さらには、ウクライナでの活動は米英の共同作戦であるが、情報そのものは米英以外のNATO諸国からの情報もドイツを筆頭にかなり入っているとされる。
ウクライナの想定以上とされる善戦には、このような特殊作戦の力が大きく働いているようだ。
SAS(イギリス陸軍特殊空挺部隊)
潜入破壊工作専門のイギリスの特殊部隊であり、第二次世界大戦中に敵地への潜入や破壊工作を目的に誕生した。
現在では空挺、偵察、山岳などに分かれている。
活動範囲は潜入や偵察以外でも、要人の警護やテロ対策任務、人質捕虜救出など多岐に渡る。
世界初の特殊部隊として世界中の特殊部隊がSASを見本にしているといわれる。