「大食い魔女」菅原初代さんが大腸がんで死去、59歳
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「大食い世界一決定戦!」でも活躍した菅原初代さんのツイッター「魔女菅原」で、16日深夜に死去したことが投稿された。59歳だった。

大腸がんと格闘しながら最後まで活動していた菅原さん
ネットでは、「最近までテレビで見ていたのに」と驚いた方も多かった。
2022年4月「水曜日のダウンタウン」(TBS系)、6月には「デカ盛りハンター」(テレビ東京系)に出演。
2022年6月に大腸がんステージ4が判明。
その月に経営していたパン屋を閉店し、治療に専念していた。
2023年2月には、自身の美術コレクションを地元・岩手県で展示販売。
その際には車いすで訪れ、もえのあずきさんなど“戦友”との写真を投稿していた。
それ以降はSNSが更新されることはなく、この度訃報が伝えられた。

大食い王、5回優勝の絶対的王者
菅原さんは「元祖! 大食い王決定戦」(テレビ東京系)で2代目爆食女王に君臨。
その後5回の優勝を通し、絶対的王者として活躍していた。
他にも数多くの大食い番組に出演し、2021年7月には「大食い王決定戦時代」(テレビ東京系)で2度目のグランドスラム優勝。
YouTubeでも積極的にコラボし、数多くの伝説を残すと共に、その人柄も知れ渡ることとなった。
「トレーニングに3か月は欲しい」大会前から胃を広げるトレーニング
大食いの王者はもともと体の造りが違うのでは?と感じるが、菅原さんは努力の人でもあった。
しかも、大食いを本業にしていないので、トレーニング時間は短く不利。
大食いを学ぶためには「ダイエットの逆をすれば良い」という発想にひらめいた。
それから効率的に攻めるため、ダイエット特集を読み倒して学んだという。
「胃袋の大きさと食欲が比例する」ということをヒントに、「胃を大きくすれば食欲がわく」と悟った。
と言えども、同じものを食べ続けると飽きる感覚は同じ。
バイキングが練習に持ってこいだが、その時間がない。
そこで、自家製バイキングをし、いろいろな料理を自炊してトレーニングを重ねた。
何を摂取するかにもコツがある。
水分で胃を大きくする人もいるらしいが、それだとすぐに流れてしまう。
袋に水を入れると伸びるように、袋の下の面が伸びない。
そのため、固形物を食べてから水分を摂るように工夫した。

大食いでもちゃんと太る体質だった
私たちは、大食いの方々は食べても太らないというイメージを持っている人も多いのではないか?
実際、菅原さんは54キロから68キロに太った。
菅原さん曰く、そうなると胃の前にある脂肪がコルセットのようになり、胃が伸びないのだそうだ。
それだけではない、太っていると脳が「食べなくても良い」と指令を出す。
痩せている方が「もっと食べて脂肪をつけよう」と脳が働くのだそうだ。
なので、ガリガリに痩せている人の方が、油っこいものに強かったと言う。
そして、胃袋を大きくすることより、食べる量にとらわれていたことにも気づいた。
「バイキングで何時間でも食べられる」と自慢する人がいるが、それは素人らしい。
そこからご飯を何合食べられるか、ちゃんと量り、伸ばすことに専念。

大食いに年の差はあるのか!?
去年の番組でも変わらずガンガンに食べているイメージだった。
しかし、そんな菅原さんも若い時と違うと言う。
女性ホルモンが減ってくると、甘いものを欲さなくなった。
それに「顎の力に負けた」と、菅原さんのアゴ力を称える人もいたらしいが、実際かみ合わせの力を測定する機器で測ったことがある。
結果、若者の方が、アゴ力が強かった。
若い人は顎が華奢に見えても、実際は力を秘めているのだ。
年を取るほど、歯を悪くし、治療してきたことが現れるそう。
そんな逆風に負けず、最後の最後まで見事な食べっぷりを見せ続けてくれた。
そのため、急な訃報に驚いた人も多い。
菅原さん、ありがとう。安らかに。
