岩井俊二監督最新作『キリエのうた』公開を前に、過去の関連作品10作品がYouTubeで限定配信
新作『キリエのうた』主要キャスト4人の印象的なビジュアル
『Love Letter』『スワロウテイル』『リリイ・シュシュのすべて』などの映画で知られる岩井俊二監督の過去作が、You Tubeチャンネル『岩井俊二映画祭』にて配信されている。
10月に新作映画『キリエのうた』が公開されるのに合わせて、今後さらに10作品が限定配信される予定。
10月13日に公開が予定されている最新作『キリエのうた』は、先日解散した“楽器を持たないパンクバンド”BiSHのメンバーだったシンガー、アイナ・ジ・エンドが主演。
他にもSixTONESの松村北斗、黒木華、広瀬すずらが出演することで話題になっている。
アイナが演じるのは路上ミュージシャンで、4月に公開された映画のティザービジュアルでは、印象的な口元がアップで映し出された。
出会いと別れを繰り返しながら、4人の人物それぞれの人生が交差する13年間を描いたストーリー。
主要キャスト4人それぞれのビジュアルも順番に公開されたが、どれも印象的な表情に言葉が添えられ、岩井作品独特の映像美が目に浮かぶようなビジュアルとなっている。
You Tubeチャンネル『岩井俊二映画祭』では、4月に『四月物語』(1998年)、5月に『花とアリス』(2004年)が配信されたが、それぞれ1週間の再生回数が『四月物語』47万回、『花とアリス』22万回再生を記録していた。
そして、『キリエのうた』公開3か月前となる7月13日から公開前日の10月12日までの3カ月間に全10作品が、限定配信されることが決定。
監督を手掛けた映画やドラマはもちろん、プロデュースや脚本を手掛けた作品やYou Tubeチャンネルでしか見ることのできない作品も含まれている。

映画、ドラマ、配信限定の作品など多彩なラインナップ
現在発表されている配信予定の作品とスケジュールは、
7月13日(木)~19日(水)『リップヴァンウィンクルの花嫁 劇場版』(2016年)、
7月20日(木)~29日(土)にはドラマ『なぞの転校生』(2014年)、
7月28日(金)~8月3日(木)『花とアリス ショートフィルム版』(2003年)、
8月12日(土)『虹の女神』(2006年)、
8月18日(金)~31日(木)『ハルフウェイ』(2009年)、
9月22日(金)~28日(木)『ヴァンパイア』(2012年)、
9月29日(金)~10月12日(木)『リリイ・シュシュのすべて』となっている。
尚、8月4日(金)~17日(木)、9月1日(金)~14日(木)、9月15日(金)~21日(木)は未定で、後日発表される。
監督を手掛けた作品としては、新作『キリエのうた』にも出演する黒木華主演の『リップヴァンウィンクルの花嫁』、蒼井優が主演し、初めてハリウッドの長編映画に挑んだ『ヴァンパイア』の2本では、黒木と蒼井の実力派女優2人の熱演が楽しめる。
そのほか、『花とアリス ショートフィルム版』は2003年にネット配信された作品のため、今回のYou Tubeチャンネルでしか見られない貴重なもの。
ほかには企画、プロデュース、脚本、編集を手掛け、テレビ東京で放送されたドラマ『なぞの転校生』や、プロデュースと脚本を担当した『虹の女神』。
製作、プロデュース、編集を手掛けた『ハルフウェイ』は、脚本家の北川悦吏子が初めてメガホンを取ったことで知られる話題作。
10作品の最後を飾る代表作『リリイ・シュシュのすべて』は、当時14歳だった市原隼人のデビュー作で、小林武史が担当した音楽が印象に残る作品。
今作で架空のシンガーソングライター、リリイ・シュシュ役でデビューしたシンガー、Salyuの歌声も必聴だ。

限定配信に当たっての岩井監督のコメント
岩井作品にはSalyuのほかにも、初期の代表作『PiCNiC』や『スワロウテイル』にシンガーソングライターのCHARAを抜擢し、話題を呼んだことでも知られる。
そのため、『キリエのうた』に再びミュージシャンのアイナ・ジ・エンドを起用したことに対し、期待する声が大きい。
今回の過去作限定配信に当たり、「『キリエのうた』の情報解禁の際に『四月物語』を配信したところ、これまで観たことがある人から初めて作品に触れる人まで、たくさんの反響があった」と語る岩井監督。
反響は「非常にありがたいことです」と感謝し、
「今回は『キリエのうた』を公開するまでの3カ月連続で、10作品を配信することになりました。
You Tubeで一気に自分の作品を配信するのは初めての試みですが、少しでも新作の追い風になればなぁという想いで、思い切ってやってみることにしました」
と限定配信を行うきっかけを明かした。
そして「新作『キリエのうた』公開までの3カ月間、『岩井俊二映画祭』を楽しんでいただけたら幸いです」と結んだ。
3年ぶりの新作映画の公開が待ち遠しい岩井作品のファンはもちろん、岩井作品を知らない人達も、ぜひ限定配信を楽しみ、岩井ワールドにどっぷり浸かってみてはいかがだろうか。
