久保建英にバルサやレアルが関心 3戦連続MVPの活躍
サッカー日本代表の久保建英がスペインのソシエダで輝きを放っている。
18日のセルタ戦ではアシストも決めてリーグ戦は3試合連続でMVPに選ばれた。
現地ではバルセロナや元所属のレアル・マドリードが興味を示しているとも報じられ、久保のプレーへの注目度は増している。

「チームで最もひらめきのあった選手」
18日のセルタ戦、久保は4-3-3の右ウイングで先発出場。
開始早々に味方が奪ったボールをハーフウェーライン付近で受けると、ドリブル。
1人をかわして、左前方を駆け上がるオヤルサバルへ絶妙なスルーパス。
オヤルサバルがワンタッチシュートを決めて、前半5分にソシエダが先制した。
久保は後半20分にもスルーパスでオヤルサバルの決定機を演出。
25分にはペナルティーエリア右に進入して左足でシュートを放ったが、GKに防がれた。
32 分にもゴール前で決定機を迎えたが、シュートはわずかにゴール右に外れた。
試合は1-1の引き分けで、久保は3試合連続のMVPに選出。
13日のエスパニョール戦では前半23分に鮮やかなボレーシュートを突き刺し、後半18分にはクロスで相手のオウンゴールを誘発した。
今季は18日までのリーグ戦に19試合出場し、4ゴールを決め、ソシエダは欧州チャンピオンズリーグ出場圏内の3位につけている。
この活躍に、地元紙は「チームで最も閃きのあった選手だった。
得点シーンではドリブルを仕掛けて絶妙なタイミングでスルーパスを出し輝いた」とセルタ戦の久保を評価した。
最近の久保はスタートポジションは右サイドだが、中央や時には左サイドまで流れてプレーすることもあり、かなり自由度を与えられて気持ちよさそうにプレーしている。
バルサのシャビ監督が恋する久保
久保の好調ぶりから、スペイン紙の「デスマルケ」は「シャビ監督は久保に恋する。
ラポルタ会長に獲得を懇願」と報じた。
久保は10歳だった2011年から2015年までバルセロナの育成組織「ラ・マシア」に所属していた。
当時はメッシやイニエスタと共にプレーして、最強チームを作っていたシャビの目にもとまる存在になっている。
また、レアル・マドリードが「久保を買い戻すのではないか」と報じるメディアもある。
久保はFC東京から2019年に移籍。
マドリーに所属しながら、レンタル移籍でマジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェでプレー。
2022年7月にソシエダへの移籍が発表された。移籍金は650万ユーロ(約9億円)。
久保のソシエダとの契約は2027年6月までで、違約金(移籍金)は6000万ユーロ(約86億円)に設定されている。
移籍専門メディア「トランスファーマルクト」の評価では、久保の2022年11月時点の市場価値は1200万ユーロ(約17億円)とされている。
現状の活躍を見れば、さらに市場価値が高くなるのは間違いなさそうだ。
6000万ユーロの移籍金であれば、ビッグクラブは獲得に動く可能性は十分にある。
ただ、ソシエダとの契約では、レアル・マドリードが50%の保有権を持っている。
そのため、他のビッグクラブが手を出せば、優先権のあるマドリーが買い戻すことも考えられる。
いずれにしても、久保はカタールW杯後の活躍でスペインの2大ビッグクラブの注目の的となっている。

ノルウェーの神童と同じ道 ソシエダで開花
「スペインに来て以来、最高の久保」。
スペインの大手スポーツ紙「アス」は久保をこのように評価して、特集を組んだ。
スポーツ紙「マルカ」も久保を「ソシエダで生まれたもう1人のウーデゴール」と特集。
レアル・マドリードからレンタル移籍を繰り返し、ソシエダで開花してアーセナルの中心となったノルウェー代表のウーデゴールと久保を比較している。
「24歳のウーデゴールはプレミアリーグを代表する司令塔の1人であり、21歳の久保はリーガ・エスパニョーラで最も才能あるU-23プレイヤーの1人として際立っている」
若くして才能を評価されたレフティー。
2人は似た道をたどってソシエダで飛躍した。
久保がここからどんなプレーを見せてくれるのか、楽しみは続く。
