【緊急】緊迫するウクライナ情勢 ロシアの侵攻を強く非難する人々
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ウクライナへの軍事的侵攻を開始し、破滅へと導く戦争を選択したロシアのプーチン大統領に世界各国の人々、自国民からも多くの非難があがっている。
安倍元首相、ロシアを厳しく非難
安倍晋三元首相はロシアのウクライナ侵攻に24日、「私たちが戦後、これまで作ってきた国際秩序に対する深刻な挑戦を与えており、断じて許すわけにはいかない」と強く非難した。
その上で、「民主主義国家であるウクライナにロシア軍が侵攻し、首都のキエフまで行き、民主的に選ばれた大統領を逮捕し、新たな政権を作る。これは民主主義や法の支配といった普遍的な価値を共有する日本としても、また先進7か国としても決して許してはならないことだ」と強調。
また、G7首脳のテレビ会議が予定されていることに「しっかりとこの事態に対する対応や制裁について議論されることを期待する」、「日本は非常任理事国であろうと、共同提案者にはなれるし、しっかり国際社会と足並みをそろえることが求められている」とした。
ウクライナ大統領「孤立無援」
現在、ロシアからの侵攻を受けているウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、「我々は孤立無援で防戦している。誰もともに戦ってくれる者はいないようだ」と述べた。
また、ロシアの工作員が首都のウクライナ首都のキエフに侵入したとして、住民に警戒と夜間の外出禁止令の順守を呼びかけた。
ロシア軍の侵攻を受け、これまで民間人合わせてウクライナ人137人が死亡し、316人が負傷しており、大統領自身もロシアからの最重要の標的とされているが、家族とともに国内にとどまるとした。
「ウクライナ人に謝りたい」ロシア内で反戦デモ
ロシアによるウクライナ侵攻への抗議活動が首都モスクワなどロシア各地で行われた。
発表によれば、これまで少なくともモスクワで956人が治安当局に拘束され、全国44都市でも1745人以上が拘束されているとされる。
この抗議活動に参加した20代女性は「ウクライナ人の前に立つのが恥ずかしく思うし、謝りたい」と話し、「経済制裁や国際的孤立、ロシアはこれで終わりだと思う」と述べた。
また、30代男性は「なぜ大統領府は誰もプーチンを止めないのか。ウクライナとの戦争は望んでおらず、ロシア国民のの民意ではない」と憤りをみせた。
一方、露SNS上でも議論が起きており、「やった!このまま早くウクライナ政府により迫害を受けている人々を救い出すべきだ」などと戦争や侵攻を賞賛する者は少数いるが、「プーチンは戦争犯罪者として罰せられるべき」、「独裁者はいつも生存圏、自国民保護という名のもとに戦争を始めてしまう」「どんな言葉も戦争を正当化できない」「国家的恥辱だ!」など否定的なコメントが目立った。
台湾もロシアへの制裁を表明
台湾外交部は25日にウクライナへ武力侵攻したロシアに対し、国際社会と協調しながら経済制裁を科すとし、台湾が世界に誇り、世界有数の技術である半導体の輸出規制を対象としている。
また、外交部は続けて「武力で一方的に現状を変更することに反対する」と強調し、軍事行動の停止を求め、平和と安定を取り戻すため、米国など他の国々と密に協力して適切な措置を講じるようにする」と述べた。
在日ウクライナ人、渋谷駅前で抗議
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、24日の午後6時からJR渋谷駅前で抗議集会が開かれ、20人以上の参加者が集まった。
抗議に集まったウクライナ人らが手に持ったプラカードには、「戦争をやめろ、ウクライナ人を殺すな」などと書かれ戦争反対を訴えた。
会社員のサーシャ・カベリナさん(33)の母親はウクライナ東部の病院で調理師をしており、SNSのやり取りによると、母親は「早朝に爆発音が聞こえて目が覚めた」という。
病院の患者が多いため、戒厳令で多くの国民が家から出ない中でも出勤する必要があるといい、「今は家族の無事を祈ることしかできない」と語気を強めた。
来日し5年目になりITエンジニアとして働く20代の男性はロシア軍がウクライナに侵攻したことを聞き、ショックで泣き崩れたという。
ウイルスにいる両親に電話がつながったとされるのはその日の夕方で、実家近くでの爆発音や銃声などは今のところ聞こえてないとされ、とりあえず安堵したという。
「平和は何よりも大切だ。一刻も早く戦争を終わらせなければならない」と訴えた。
メドべージェワら真っ黒画像で抗議
フィギュアスケート女子五輪のメダリストであるメドべージェワや歌手、司会者などの様々な分野で活躍するロシアの著名人らが悲しみと抗議の意を証明している。
ロシアがウクライナへ軍事侵攻を進めている中、ロシアの著名人たちはSNS上で「いかなる理由を持っても戦争は正当化できない」、「戦争は決して起こしてはならい」など抗議した。
1000万人近いフォロワー数を誇るロシアテレビの番組司会者や、コメディアン、有名歌手やフィギュアスケート女子のエフゲニア・メドべージェワもインスタグラムのストーリーで黒い画像をアップし訴えた。