長引くコロナ禍により大学生らに心境の変化!?2年生は辛さ際立つ
全国大学生協連は1日、昨秋に大学生の生活実態を調査し、その結果発表を行った。
長期化するコロナウイルスの影響から大学生たちの生活で様々な変化が起きている。
現在、大学生活が充実していると感じている学生たちは増えてきているが、大学入学時に十分な支援を受けられなかったとする「しんどさ」も現2年生の学生の多くが感じているようだ。
調査では、2021年の10月から11月にかけインターネットで実施され、比較を可能とした前年までも調査した国立私立大学のおよそ30校の学部生らが調査された。
充実度調査での明暗
大学生活を「充実している」との回答は78.6%と前年の74.2%からは回復したが、コロナの前ほどには達しなかった。
大学生の中でもはっきりと明暗が分かれる形になったのが、大学1年生と2年生の学生たちだ。
大学1年生は前年の56.5%から大幅アップの80.56%もの人らが充実していると回答した。
2年生の学生たちで充実していると答えたのは70.8%にとどまり、前年の77.1%から低下し4学年のうちで最も低い結果になった。
その原因として、「友達ができない、対人関係がうまくいかない」と回答した人が前年の27.5%から49.6%と大幅に増加する形になった。
コロナ禍のタイミングで入学した、現在2年生の学生たちは友達作りの機会がなかったことから、大学生活が充実していないと感じる人が多いことがうかがえた。
サークル加入率も1年生が前年48.7%から72.6%と加入したのに対し、2年生の加入率は62.1%と2年連続で下がる結果となった。
大学生協連、学生委員長である角田さんは、「サークルや部活動など、人と直接交流できる場が失われたことで、関係が希薄化し、2年時にそれらに入るタイミングを見失ってしまっている学生も多い」と述べた。
「もう諦めている」
充実感が他の学年の人たちよりも比較的感じられないとする2年生の学生らは、「今更、サークルなどに入とうとは思えないし、入りづらく、友達もほぼいないので大学生活はもう諦めている」とした。
さらには「受験期やこれから就活も始まっていくことから、本当に何もなく、ただただ悔しい気持ちでいっぱいだ」と語った。
対面機会が未だ限られる
1週間の登校日数は平均で2.8日と前年よりも0.8日増えましたが、19年の4.4日の6割程度にとどまっています。
学生同士が対面する機会が大幅に減ったままとなり、大学ごとでも平均4.4日の大学があった一方で、0.4日にとどまる大学もあるなど、大学間で差が出る形になった。
大学2年生が抱える充実度の低さに、全国大学生協連の中森一郎専務理事は「21年に入学した者たちについては大学から手厚いケアがあったが、20年の入学者は人とのつながりに苦戦したまま、来年は就職活動を迎えることになる。今後、何ができるか考える必要があると」と語った。
大学生調査で過去最高を記録
新型コロナの感染拡大で2年が経ち、これから就職を控える大学生らへの調査では、「自分の収入のみで生活」という回答が過去最高を記録した。
調査を行った際の大学生たちの回答では、「結婚について、自分は生活に金銭的なゆとりが出来たらと思っています」、「結婚はとりあえず、まずは自分の生活の基盤を作りたいし、そもそも結婚したいという願望がない」と答える学生が多くいた。
また、来年に卒業を控える学生らからは今後、「結婚はせずに自分の収入のみで生活していくことがいい」と回答した人が過去最高になったとのことです。
また、一方で結婚後の働き方については、「私は絶対に共働きがいいです。キャリアの部分を諦めたくない」や、「配偶者にもお金を稼いでくれる方が貯蓄もでき、将来的には安心感があるので、共働きがいい」と回答。
女性のキャリア志向が強くなる一方で、日本の平均年収は433万円と低くなってきており、結婚後の「夫婦共働き」を希望する割合は、男性が59.9%で女性が74.5%との結果になりました。
また、「子供は欲しくない」とした回答が男女ともこれまでで最も高い数値になりました。
来年3月卒業予定大学生、就活本格スタート
来年の3月に卒業する予定の大学生を対象とした合同の会社説明が行われたりと、本格的に就活がスタートし、250社以上が参加する合同説明会には朝から多くの学生が訪れました。
学生は、「食品系とかIT系などを見に来ました。webよりも直接行くことによって、会社の雰囲気を少しでも感じ取りたい」と語った。
また、IT企業に興味を示す学生は、「今はデジタル化が進んでいる時代。それに自分も乗っかっていかないとだめかなって」と話す学生も。
企業側の採用予定は、新型コロナで縮小したら去年から一転し、採用人数を増やしていく企業も多数あるとのことです。