WBC侍ジャパンが4連勝で8強入り 準々決勝はイタリアと
WBCワールドベースボールクラシックの1次ラウンド東京プールで、日本代表は3月12日、オーストラリア代表と対戦し7-1で快勝。
1次ラウンドは4戦全勝の1位でグループBを突破。
16日の準々決勝(東京ドーム)では、グループAで2位だったイタリア代表と対戦する。

大谷に看板直撃の待望の一発
待望の一発が大谷翔平(エンゼルス)に飛び出した。
オーストラリア戦の1回無死一、二塁。
2球目のカーブを大谷が強振した。
打った瞬間にライトスタンドまで届くとわかる当たり。
ぐんぐん伸びた打球は、自身が広告塔を務める看板直撃のビッグアーチとなった。
打った後に走り出さず、打球の行方を眺めていた大谷。
「引っ張った打球はあまり上がっていなかったので。
良い打球だったし、良い景色だったと思う」と納得の一打だった。
初出場のWBCで4試合目で放った本塁打。
「子どもの頃からずっと夢をみていたし、早く打ちたいと思っていた。
また、次の試合でも一本打てるように頑張りたい」と準々決勝を見据えた。
日本は2回にもラーズ・ヌートバー(カージナルス)の中前適時打。
近藤健介(ソフトバンク)の適時二塁打で2点を追加。
先発した山本由伸(オリックス)は足の上げを小さくする新たなフォームで150キロ台のストレートを連発。
140キロ台のフォークやツーシーム、スライダーやチェンジアップもおり交ぜてオーストラリア打線をまったく寄せ付けない圧巻の内容。
4回を投げて被安打1、8奪三振。
65球の球数制限がある中で13人の打者を60球で仕上げた。
投手陣は高橋奎二(ヤクルト)、大勢(たいせい・巨人)、湯浅京己(阪神)、髙橋宏斗(中日)のリレー。
髙橋宏が9回に一発を浴びたものの、危なげなくつないだ。

テレビ視聴率は歴代1位を記録
今大会の侍ジャパンのメンバーは史上最強とうたわれ、テレビの視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)も好調のようだ。
1次ラウンド第2戦、10日の韓国戦はTBSで放送され、午後7時37分から11時19分の時間帯で平均世帯視聴率は44.4%を記録。
WBC中継歴代1位となった。
9日の初戦の中国戦は平均世帯視聴率41.9%、11日のチェコ戦は平均世帯視聴率43.1%、12日のオーストラリア戦は平均世帯視聴率43.2%を記録し、4試合全てで40%超えとなった。
昨年のスポーツイベントでは、サッカーのワールドカップカタール大会で、グループリーグの日本対コスタリカの試合が42.9%で年間1位だったが、今回のWBCはこれを上回った。
ダルビッシュ有(パドレス)、大谷、ヌートバー、吉田正尚(レッドソックス)らメジャーリーガーが参戦し、人気の高まりが視聴率にもつながっている。

準々決勝は先発大谷か
準々決勝は16日午後7時、プレーボール予定。
対するイタリアは2013年大会以来の1次ラウンド突破となった。
チームの監督を務めるのは、ロサンゼルス・ドジャースで野茂英雄投手とバッテリーを組んでいたことでもお馴染みのマイク・ピアッツァ氏。
ピアッツァ監督はイタリア系アメリカ人で、イタリア代表として2006年のWBCにも出場している。
メジャー通算427本塁打の強打者だ。
今大会のメンバーもイタリア系アメリカ人を中心に構成されていて、エンゼルスで大谷と同い年で仲も良いデビッド・フレッチャー内野手が注目選手。
イタリアはプールAでパナマと台湾には敗れたものの、キューバとオランダに勝利して全5チームが2勝2敗で並ぶ大混戦に。
失点率の差で2位に滑り込んだ。
準々決勝での大谷の出場について、エンゼルスのネビン監督は「大谷は準々決勝に登板して、準決勝と決勝は登板しない」と示唆。
9日の中国戦に先発した大谷が、中6日の調整で満をじしてイタリア戦に先発する可能性が高くなった。
準決勝からのアメリカの舞台に進むためにも、負けられないノックアウトステージが始まる。
