社会・文化

どうなる?どうする?今年の年末年始! 新型コロナ第8波の入り口が指摘される感染拡大状況に悩む人々

第8波の入り口を指摘する声

新型コロナウイルス感染拡大以降、3度目の年末年始が近付いてきた。

今のところ、コロナ以降では行動制限がない初めての年末年始となる。

この2年間、忘年会や新年会、帰省などを我慢してきた人が多く、行動制限がない「今年こそ」と楽しみにしている人は多いが、果たしてどうなるのだろうか。

コロナ禍が長く続き、慣れや我慢の限界などを訴える声もあり、日常が少しずつ戻りつつある。

しかし、最近はまた感染者数が増加の一途を辿り、第8波の入り口に差し掛かっているとの指摘もされている。

マスクの着用について、今年5月に厚生労働省が屋外での着用は原則不要、屋内にいる場合でも2メートルを目安として周りとの距離が取れて、会話がなければ必要ないという方針を示した。

しかし、今も尚マスクを外さない人は多い。

逆に、マスクが推奨されている場所や状況でも着用しないという人も増えており、国民の間でも意識や解釈の違い、混乱が見られている。

感染が拡大している今の状況に警戒を強めている人もいれば、最近は感染者数を気にしていないという人もいる。

しかし11月9日、東京では新たに9012人の感染が確認された。

9000人を上回るのは9月14日以来およそ2カ月ぶりで、前の週より2665人も増加している。

もちろん、東京に限らず全国的に感染者数は増加しており、9日の全国の新たな感染者数が8万7410人で、前の週より1万7000人近く増えている。

中でも北海道では過去最多の9136人となった。

政府は、秋以降の感染拡大がオミクロン株と同じ程度であるならば、新たな行動制限は行わないという認識を示しており、先月からは全国旅行支援が始まった。

年末年始を前に旅行や帰省の計画を立て、今年こそはと楽しみにしている人も多いだろう。

年末に向けて感染者が増えてきた
年末に向けて感染者が増えてきた

今年の忘年会の予約に見られる傾向

飲食店では忘年会の予約が入り始める時期だが、今年は大人数での予約がほとんどないという傾向が見られているという。

去年のように4,5人ではなくもう少し人数が多い予約も入っているが、気の合う仲間少人数での予約が多いというのだ。

感染拡大を受けて、忘年会を11月のうちに早めにやってしまおうという人も増えている。

街の声を聞くと、「感染が増えているので、今年も忘年会の予定はない」

「家に高齢者がいて、感染したら大変なので行かない」という声がある一方、

「しばらくみんなで集まれていないから、10人くらいでやりたい」

「親しい友達数人とならやるかもしれない」と様々。

飲食店としては、稼ぎ時の年末。

2年間苦しい思いをしてきたので、行動制限がなく、国民の気持ちも緩みつつある今年こそはという思いはあるだろう。

コース料理を客ごとに小分けにして提供するなど、工夫をしている飲食店も多い。

東京商工リサーチが全国4600社以上を対象にして、10月に実施した調査では、「緊急事態宣言など関係なく、忘年会を開催しない」と答えた企業は61.4%の2831社で、去年に比べると9ポイント減。

つまり、今年は忘年会を開くと回答した企業が増えている。

今年は去年より忘年会を開く企業が増えそうだ
今年は去年より忘年会を開く企業が増えそうだ

忘年会を開く際の注意点

第8波の入り口と指摘されているように、感染は今後さらに拡大していくことが予想されている。

年末年始で人の動きが活発になれば、感染拡大に拍車がかかるのは間違いないだろう。

それに加えて、冬は感染しやすい季節で、インフルエンザなど他の感染症の流行も気になる。

専門家によると、忘年会を行う際の注意点として以下の内容が挙げられた。

1つ目は、職場で忘年会を行う場合、部署全体での感染を避けるため、グループに分かれて席に着くこと。

感染を広げないほかに、接触者の確認をしやすくするという意味もある。

2つ目は幹事の役割の重要さ。

会計や集合写真などは会の初めに済ませておく、酔った状態での接触を避けるためにお酌をせず、手酌にするなど、安心して忘年会に参加するためのルール作りや配慮をすることが大切ということだ。

そして、同じ職場でも普段あまり顔をあわせる機会がない人同士の接触は避ける、事前に発熱した際の飲料や香華検査キットなどを準備しておく、会話をするときはマスクをするなども感染対策として有効とのこと。

重症者は減っているが、感染が拡大している状況での忘年会は感染リスクが高いので、参加者一人ひとりの意識や対策が重要だ。

忘年会でも感染対策を
忘年会でも感染対策を

まだまだ続く感染防止と経済対策

忘年会と同様、頭を悩ませている人が多いのが年末年始の帰省だろう。

久しぶりに帰省して親の顔が見たい、子どもや孫に会いたいと思う人は多いが、その反面「高齢の親が感染したら大変」と考え、我慢したり迷ったりしている人も多い。

北海道が過去最多の感染者数を記録したのは、3年ぶりに行動制限のない秋の行楽シーズンを迎えている影響もあるだろう。

人気の観光地でもある北海道には、国内外から多くの観光客が訪れている。

第8波の入り口が指摘される中、第7波のような医療ひっ迫を懸念する声も出ている。

北海道以外でも、人気の観光地の中には感染拡大しているところが多い。

感染拡大の状況を受け、政府はワクチンの3回目、4回目の接種を呼びかけるが、積極的に接種しようとする動きはあまり見られていない。

飲食店や旅行関連の企業、観光地などは行動制限のない行楽シーズンや年末年始に期待を寄せる一方で、まだまだ収まらない新型コロナウイルスの感染拡大。

感染防止と経済対策の狭間で悩み苦しむ日々は、まだ終わりを迎える気配はない。

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